「発明塾®」へようこそ!: 塾長の部屋(13)~発明家を殺すのに刃物はいらない

2012年9月23日日曜日

塾長の部屋(13)~発明家を殺すのに刃物はいらない

未来の発明家のために、Twitterで話したことを、まとめておくことにしました。

 最近、訳あって海外の発明家との共同発明が多い(英語で発明提案書を書くのが、なかなか大変。。。)のですが、そこで気づいたことです。

①「返事が異様に早い。メールなのにリアルタイム討議並」
②「返事がシンプル。無駄なことを書かない」
③「議論がどんどん前向きに発展する。すごい調査力とアイデア。どんな文献もみつけてくる」
④「人を褒める。Excellent と Greatのオンパレード」
⑤「わからないことはわからないとはっきり言う。彼らでもたまに知らないことや分からないことがあるが、しつこく聞いてくる。理解を諦めない。すごい執念というか知的忍耐力と好奇心」

 よく考えたら当たり前で、①は、僕の尊敬するとある後輩や、非常にお世話になっている方の何名かも、そんな感じ。③はやはり発明家、という感じで、どんなボールも無駄にせず拾ってくる。⑤については、僕だったら「あとで自分で調べるか」と思ってしまうところですが、結構しつこく聞いてくる。好奇心なのか負けん気なのか丁寧さなのか、よくわからない。

 ふと思ったことは、「好奇心なのか負けん気なのか丁寧さなのか」のあたりが、すごい人達に、どうやら共通している。どれか一つによって、Stickyな人が、周りのすごい人には多い。

「理屈はそうなんですけど、実際は難しいですよね」

 発明家を殺すには、この一言で充分。いや、むしろ彼らは「理屈上正しいことが、なんで出来ないんだ」と考えてどんどん突っ込んでくる。それが、新しいアイデアにつながってくる。前向きか、後ろ向きか。
 だから僕は「起業したい」とか何とかで相談に来る(最近は、年に100名ぐらいは相談に来る)人に、いろいろ理屈上のことを話して「そうは言うけど実際は難しい」みたいな返事が来たら、「ですよねー、じゃあ、さいなら」ということにしている。ちなみにその、僕の尊敬する後輩は、

「理屈上正しいことは、いつか必ず出来ます。自分がやらなかったら、誰かが必ずやります」

と、呪文のように繰り返していました。だから諦めずに正しい方法を追求しましょうと。誰かにやられて負ける前に、やったりましょう、と。後日、居酒屋で酒飲みながら、「実は俺も考えてたんだよねー」とか言わないで済むように、と。そういえば、彼はなかなか負けん気の強いタイプのStickyでした。

「単に金が欲しいのか、世界一になりたいのか」
「ちょっと金儲け上手い、みたいな奴は、世間にいくらでもいます」

これも彼の口癖でした。口癖怖いですね。

Curiosity Killed the Cat.(好奇心は命取り)

 中学1年ぐらいで習う慣用句です。しかし、大学生までぐらいであれば、命取りになるぐらいの好奇心を、むしろ養いたいものです。この慣用句、O・ヘンリー(O. Henry)がオリジナルらしいです。

雑文失礼。

今年も、海外の猫たちに会う(しかも缶詰4daysで)機会がありそうです。楽しみです。