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2019年6月28日金曜日

「事実と意見」「課題と解決」を整理し特許を読み解く ~ ナビゲーションカテーテルの主戦場は「肺」と5分で見抜けたか(発明塾第489回/第490回)

20日は、主に振り返り、27日は新たなテーマについての討議でした。

気になった点と、補足情報を、書き留めておきます。



●マインドマップを、考えるためのツールとして、使う

マインドマップに限らないのですが、便利なツールには、落とし穴があります。

なんとなく、書き込んでも、それらしいものが出来上がってしまいます。

「やった感」

が出るので、そこで満足してしまう、ということです。


これは非常に危険で、本来、考えるためのツールであるものが

「考えないためのツール」

になってしまいます。

発明塾で

「言語化」

を重視しているのは、これが理由です。


自身が考えていることを、ワードなどに

「文章」

で書いていくこと、これが非常に重要です。


「日本語の作文技術」(本田)
大学時代に、繰り返し読んだ本の一つ。
「事実と意見」について、明確に意識するようになりました。
メルマガをお読みの方は、僕が、事実か意見か、できるだけ
明確にしてお伝えしようと心がけていることを
ご理解いただけると思います。



●発明のために情報を読み、整理する際に必要な視点は「課題解決」

事実か意見か、とあわせ、今回指摘したのは

「課題‐解決」

で読み解くこと、です。

「XXXが課題らしいです」

「それどこに書いてあるの?」

「えーっと、書いてはないです」

「じゃあ、なんでそれが課題と思ったの、どこが根拠?」

「えーっと、それは見つけられてないです」

となっていたので、一つ特許を読んでみました。


こういう時、考え方や手法を説明するよりも

「見つけてみせるのが早い」

と思ってます。


同様の理由で、発明が出ない時に発明法を教えるよりも

「その場で(一緒に)発明してみせる」

のがよいと、思ってます。
(教えられるぐらい理解してるなら、発明は出せます)

その後、

「どういう思考回路で、発明が出たか」

を一緒に振り返れば、方法がわかると共に

「(次は)自分ひとりでやってみよう」

という気になってくれます。
(過去、多くの塾生はそうなってます)


脱線しました。


以下、実際に読んでみましょう


●ナビゲーション付きカテーテルの主戦場は「肺」

最終的に、じっくり読むことにした特許はこれです。

(Multi-rigid registration of magnetic navigation to a computed tomography volume)

メドトロニックに買収された、コヴィディエンですね。


脳(ニューロ)カテーテルのTOP企業です。ストライカーとコヴィディエンでTOPを争っています。ちなみに、ストライカーが作っている脳動脈瘤用の

「コイル」

は、評価が高いそうです。日本企業も、まだまだ追いついていないそうです。

コイルのような、材料と製造技術が肝だと思われる分野で、日本企業ままだ追いつけないのは意外です。これを事業機会と捉えるか、どうか、は考え方次第ですね。


また、脱線しました。


塾生さんが、いくつか挙げてくれた特許の中で、これにした理由は、いくつかあります。

「コヴィディエン」
「関連特許の出方(発明者を追う)」
「アプリケーション寄りの情報が豊富か(課題を読む時に重要)」

など、が今回選定した理由の主なところです。

目的により、どの特許を選ぶかは異なります。僕の場合、なにか(既成の)基準に当てはめているわけではなく、その場で考えて、合理的な基準を決めています。


特許情報の探し方、読み方については、以下

「特許情報活用」

投資セミナー動画を繰り返し見てもらうのが良いと思っています。また、塾生さんは、手伝って貰える場合は参加無料ですので、どんどん参加してください。



投資セミナーと言ってますが

「発明は投資」

ですし、そもそも、投資であろうが何であろうが

「機会(チャンス)発見のための特許の読み方である限り、原理原則は変わらない」

ので、しっかり勉強してください。


動画に関しては、より多くの方にご覧いただけるよう、最低限の価格にしています。
(動画編集などのコストが掛かるため、有償ではありますが)

より体系的に学びたいひとは、以下講座で。


結局のところ、僕は、特許を

「分析しながら検索している」

のです。分析の基礎知識があれば、検索だけで、ある程度目星は付きます。

ここが味噌です。

また脱線。


特許を読むと、以下のように書かれていました。

長いですが、重要ですので抜粋しておきます。


==引用ここから

[0004]
Bronchoscopes, however, are limited in how far they may be advanced through the airways due to their size. Where the bronchoscope is too large to reach a target location deep in the lungs, a clinician may utilize certain real-time imaging modalities such as computed tomography or fluoroscopy. CT or fluoroscopic images, while useful, present certain drawbacks for navigation as it is often difficult to distinguish luminal passageways from solid tissue. Moreover, the images generated are two-dimensional whereas navigating the airways of a patient requires the ability to maneuver in three dimensions.

0027]
Due to the flexibility of the lungs, the actual shape of the lungs during the time of a surgical procedure can be deformed or different from the shape at the time of the CT scan and/or initial registration, resulting in the reduction of the navigation accuracy. This deformation due to the flexibility of the lungs may be due to several differences, such as: (1) the CT scan being performed while the patient is holding her breath after a full inhale, whereas during the surgical procedure, both registration and navigation, the patient is sedated and breathing normally; (2) the patient may be horizontal for a much longer period during the surgical procedure thereby causing increased deformation; (3) during the surgical procedure, while the bronchoscope is inside of the patient, the head, neck, and superior part of the chest may also become deformed; and/or (4) often the CT scan is performed on a concave bed while the surgical procedure is generally performed while the patient is lying flat.

==引用ここまで


僕は、これを読んで理解しました。

「なるほど、だから、肺なのか」

と。


なぜ、肺にカテーテル術が必要であり、そのために、専用のナビゲーション技術が必要なのか、ここを読んで、理解しました。

ここまで、特許を読み始めてから5分以内です。
(塾生さんは、もっと短く感じたかもしれません、実際は3分程度ではなかったかと思います)


どこをどう読むかが大切、とは、こういうことです。

「こういうことが、このへんに書いてあるはず」

という仮説を持って読むことが大切だ、ということです。


参加した塾生さんは、再度、自身なりに振り返り、読んでみてください。

同じように、短時間で見つかるか、見つけるにはどうすればよいあ、何が違うか、何が足りないのか。

ちなみに、医学の知識ではありません。僕より専門家である(べき)塾生さんが、そこにいましたからね。


楠浦 肺(いや、拝)



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2018年9月13日木曜日

特許は「人」の情報でもある、そして、企業は「人」なり ~ 9月8日開催「知財情報活用セミナー(第2回)」ご報告とお礼

遅くなり、当日特に懇親会の熱気は冷めつつありますが(笑)、忘れないうちにメモを残しておきます。個別企業のことはあまりかけないのと、立て込んでいるため、手短にします。後日追記するかもしれません。

感想だけ先にお伝えしておくと、個人的には、懇親会で出たご質問が、かなりマニアックで楽しかったです。もちろん、演習でも突っ込んだご質問があり、かなり気合入った方がおられたので、こちらも気合い入りました。


個人投資家の方、特許かなり見てるんですねー。

「なるほどそんなところ見てるんですが」

という感じで・・・話が止まりませんでした。

特許について勉強すると、投資に役立つ、のは事実のようです。
(私だけでなく、という意味です)


相川さんのご講演も、かなり迫力がありました。

私はよく

「特許情報は、意図を読むものです」

と言ってますが、相川さんのご発言にも、通じるものがあったと思います。

「特許の中身の話ではなく、なぜ出すのか・・・などを読み解く」

ことが重要なんですよね。


とにかく楽しかった、盛り上がった、熱気があったの一言につきます。

特許セミナーでこんなに盛り上がるって、ちょっとおかしい気もします(笑
(僕は、あまり経験がありません)


僕が米国を中心に見ており、日本にやや疎いこともあって、米国の情報を補足で入れたのですが、それはそれでまた、興味がある方が多数おられたようです。
(日本については、四季報通読を行っており、中小型を中心にキャッチアップ中です)

米国の

「エッジ企業」

情報は、以下メルマガで流しています。
(月曜日が、米国エッジ企業情報です)

メール講義「e発明塾通信」配信中!
http://www.techno-producer.com/news/detail_763.html


キリがないので、感想はこれぐらいにします(笑


ちょっとだけ内容の話をしましょう。


特許には「技術開発のドラマ」が書かれている。
(ことが多い)
あと「預言」であることも・・・。


前回は、

「特許の調べ方、および、特許情報を使ったストックピッキング入門」

でした。


「投資センスは一生の宝」~ 4月21日開催「知財情報活用セミナー」ご報告とお礼
https://edison-univ.blogspot.com/2018/04/421.html


今回は、

「キーマンに注目し、企業のコア技術を知る」

ことを、目的にしました。前回のご感想で

「自身が株式を保有している企業について、保有し続けるべきか、確信を持ちたい」

というお声が、とても多かったからです。それなら、特許情報は、大きな手がかりになります。


投資先企業を支える「コア技術」の歴史と、「キーマン」を知る ~ 技術系企業のファンダメンタルズ分析
https://edison-univ.blogspot.com/2018/08/blog-post.html


当日のご質問で、もっともウケた(失礼!)のは

「私は、ある企業で技術者をしておりまして、ノルマで ”クズ特許” を出したことがあります(笑 どこの企業でも、こういう事はあり、そういうクズな特許は読んでも仕方ないだろうと思っておりますが、どうやって見分ければよいでしょうか?」

というものでした。はい、この

「ノルマによるクズ特許問題」

は、いつも話題になります(笑


幸いにも、ご質問いただいたご本人様が、その

「クズ特許製造の当事者」

のご経験があられることから、答えは簡単で

「ご自身のご経験を振り返りながら、特許を見られれば、自ずと見分けられます」

ということになりました。苦笑しつつ、納得です、とおっしゃってました。


ご自身が技術者で、特許についての勉強を仕事で多少なりともされているのであれば、その知識と経験を投資に生かさない手はありません。

ぜひ、研修などを活用いただいて、しっかり知識とスキルを磨いて、投資にも活用いただきたいと思っております。投資への活用法については、今後も情報発信していきますので、引き続きお付き合いくださいませ。
(弊社セミナーやe発明塾は、お仕事にも、投資にも役立ちます)


ではでは。



楠浦 拝




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2018年6月18日月曜日

「縁」は異なもの(What a Difference Day Made)/特許情報活用/GEとエジソン~発明塾第436回/発明塾第437回(投資部第43回)他

14日発明の部、17日投資部、それぞれお疲れ様でした。

現在、発明の部は 20:00開始 にしています。

それにより、若干、討議時間は短くなりますが・・・、中長期的にはそれを上回るメリットがあるだろう、と判断しています。

長時間残業のご時世でもないでしょうし、副業OKという会社も増えているので、OBOGの中でも、相変わらず発明・設計・知財などに興味がある人は、参加できるようにと考えてのことです。


個人的には、発明塾において、OBOGのネットワークが最も需要だと考えています。これは、委細は割愛しますが、「甲斐塾」での経験からくるものです。

甲斐塾での「縁」がなければ、おそらく、発明塾は存在しないと思います。

前職でナノテク Start-Up の CTO をやることになったのは、甲斐塾での縁によるものだからです。そこで、

「特許情報をフル活用し、事業開発、市場開発と資金調達を行った」

からこそ、その後のいろいろな

「縁」

も生まれました。
(その前の、コマツでの新規事業開発も、甲斐塾の縁でした)


タイトルの

「縁は異なもの」(What a Difference Day Made)

は、なんちゃってギタリストの僕ですら、何度か演奏したことがあるぐらいのJazzの超有名曲のタイトルです。

男女の出会いを歌った曲なので、それに限定してよくつかわれる句ですが、ここでは、男女に限らず

「一つの出会いが、その後の人生を大きく変える」

という意味で使っています。


4月21日に開催した「個人投資家向け」知財情報活用セミナーの
ダイジェスト動画を作成いただきました。
これも、「ご縁」の連続で実現したもので、僕にとって宝物です。
山本さん、村上さん、楠浦、の順で講演しています。
楠浦の講演部分だけを見たい方は、こちら
(できれば、最初から見て欲しい!)
動画購入希望の方は、こちら


発明塾での討議では、よく

「ちょうどそれに興味があったんですよ」

とか

「ちょうどその件で今調べてまして」

ということがよくあります。


今回の討議でも、本日のメルマガで取りあげた

「GEヘルスケア・ライフサイエンス」

の話が、ちょうど出てきました。

ちょっとびっくりしました。

メルマガで取りあげましたが、GEはヘルスケア事業の一部を売却し、再び事業再編に着手します。今後の動向を注視したいと思います。

GEが今後注力する

「細胞培養」

に関する技術は、今後、一大産業になると、僕は考えています。
(僕も14年ほど前に、取り組んでいました)

日本の製造業の技術が生かせる、非常におもしろい分野であり、かつ、僕も土地勘がある分野なので、あれこれ調べて楽しんでいます。


16年ほど前、初めて転職した時は

「再生可能エネルギーが、エネルギー産業の台風の目になる」

と考えました。
(ちょうどGEが、大型風力発電装置を手掛けていますね)

エジソン好きだから、というわけではありませんが

「エジソンが創り、100年以上の歴史を持つ」

企業であるGEの注力分野である

「航空機」
「細胞培養」
「風力発電」

について、今後もコツコツ調べていきたいと思っています。


「エジソン好き」
「GEウォッチャー」
「細胞培養関連の新事業に興味がある方」
「風力発電マニア」
「産業IoTに興味がある方」

は、ぜひ意見交換をさせてください。


エジソンの「発明ノート」や「特許」を肴に、酒でも飲みましょう(笑

エジソンについては、このメール講義でも取り上げています。


それでは、次回もよろしく。



楠浦 拝




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