発明塾投資部参加希望者も増えてきましたので、ここに、経緯や目的などを整理しておきます。
塾長である楠浦(私)の経歴は、以下ご 参照ください。
現在、運営を担当してくれているのは、発明塾OBである、以下2名です。
投資部で行うことについて、以下にも記載していますので、併せて参照ください。
【開催概要】
概要や現状を、以下に記載しておきます。
・ 2週に一度、日曜日の午後に、オンラインで討議を行っています。
・ 無料です。
・ 現在、1回の参加者は5名程度です。(登録者は20名程度です)
・ 持ち込まれる投資アイデアについて、討議します。
・ 現在、1回の討議で、約3件の投資アイデアを討議しています。
・ 投資アイデアだけでなく、起業アイデア(起業ネタ)についても、持ち込まれた場合、調査や討議を行っています。
・ 随時、「見学」を受け付けています。(討議はすべて、オンラインです)
【経緯】
2015年の準備を経て、2016年から正式にスタートしています。
塾 OB の「やってみたい」という声が直接のきっかけですが、「投資」は、個人的には色々と思うところのあるテーマでした。
以下に、少し整理して記載しておきます。
順不同で、理由や動機として、どれが最大とも言い難いものです。
● 楠浦の「起業」「資金調達」経験を踏まえ
早くも、過去の僕と似たような例が出てきているので、改めて言っておきたいのですが
「どんなにイケてる技術でも、お金がかかるだけで、まったく収益を生み出さない”最悪の事業”になりうる」
ものです。
そんな
「技術頼み」
の起業を避けてもらうために、
「人生を投資するに値する事業とは、どのようなものか」
様々な企業の事業、特に、
「ビジネスモデルと数字」
を分析することから、多くを学んでほしいと願っています。
もちろん、ここで培った知識と、ビジネスプラン構築能力は
「資金調達」
を行う際にも、役立つでしょう。
ただ、私が強調しておきたいのは
「技術がすぐれていて」
「投資家を説得して(かつ、目の付け所を絶賛してくれて)、巨額の資金(数十億円)を調達できた」
としても、やはり、
「ダメなものはダメ」
だということです。
私を含めた、周囲の人の苦い経験から
「よいビジネスモデル」
無しに、事業を始めることは、自殺に等しいと感じます。
「とても目の粗いザルで、水を掬う」
ような、”むなしさと苦しみ” を味わうことになります。
● 「ビジネスモデル付き」発明創出のため
発明塾では、設立当初より
「ビジネスモデル付き」
で、発明を創出しましょう、と言っています。
「How to Make Money」
なしに、
「課題を解決します」
とか
「便利になります」
という話をしても、机上の空論で終わる可能性が極めて高くなります。
特に狙いたいのは、
「ゲームチェンジャー」
と呼ばれる、これまでのゲームのルールを一変させるような大変革を起こす発明です。
実際に、ゲームのルールを一変させている企業等を、数多く分析しています。
● 「発明」「起業」機会の探索のため
特許情報と IR 情報を合わせ読むことで、専門分野外の人間でも、極めて効率的に
「事業機会」
や
「技術開発動向」
の情報が得られることが、これまでの投資部の活動から、分かっています。
特に学生さんや、社会人経験の浅い人が
「起業機会(事業機会)」
を探す上で、投資部でのディスカッションは、大いに役立つでしょう。
● 「起業」「研究」資金調達のため
私の知人で
「株式取引で起業資金を作って、起業した」
という方がおられます。
これは極端な例としても、投資は、起業や研究の資金を得るための、1つの有効な手段だと、僕は考えます。
経済学者 ケインズ が、運用した基金を大きく増やし、ケンブリッジ大学の財政に貢献した話は、とても有名です。
事業や企業の目利きもできるようになりますし、会社を経営すると起こる様々なことについて、知ることができますから、一石三鳥?ですね。
● 「発明塾」の将来的な自律的運営のために
上に挙げたケインズの例が、わかりやすいかもしれません。
発明塾を、安定的、かつ、発展的に運営していくため、自分たちで基金を持って、独自の手法で運用していくことが求められると考えています。
手法、システム、人材、いずれも
「発明塾らしい」
方法で、育てていきたいと思います。
他にも、いろいろ思うところはありますが、まずは上記を挙げておきます。
【運営の原則】
「発明塾」運営の原則となんら変わりはありません。
・ 自主運営(自律的に学び、行動し、結果を出し、場に貢献し、場へ恩返しし、次の世代へタスキを繋ぐ)
・ 自己責任(結果を出すのは自分)
・ 結果を出す(学んで終わりにしない)
・ 互助(場に貢献する)
・ 日々学び、向上する(向上無きは去れ)
討議を通じて、
「新たな知を生み出す」
ことを重視しています。日々の情報共有も含め、他の方が持ち込むトピックについても、積極的に討議に参加してください。
【参加される方の”参加目的”について】
参加する際に、参加目的を伺いますが、「運営の原則」を守っていただければ、特に参加目的により制限をかけることはしません。
ちなみに、現在の参加者の参加目的は、
✔ 起業ネタ・発明ネタを見つける
✔ 起業・事業や研究のための資金をつくる
✔ 新たな投資手法を開発する
のようなところが多いと思います。
個人資産を増やすためにも、投資部の手法は有効だと思われますが、かなり密度の高い作業と討議を繰り返しますので、ちょっとした小遣い稼ぎにしては、手間がかかりすぎるかもしれません。
発明塾と同じで
「好きでないとできない」
ものであることは、明言しておきます。
それと同時に、発明や研究よりも
「努力が報われやすい」
作業であることも、申し添えておきます。
これは、僕の尊敬する投資家の方がおっしゃっていたことですが、私も長年やっていて、痛感するところです。
楠浦 拝
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