「検査」
についての発明創出を目指し、行いました。食品素材の効率的な活用のために、やれることはまだまだあるようですね。以前、
「ゴミ」
問題を取り上げたことがありますが、製造業では、不良品などを
「どれだけ前工程で検出し、除去できるか」
を重視しています。付加価値を付けた状態で
「NG」
を出すと、無駄(損失)も多くなるからです。こういった発明創出を通じて、皆さんがあまり知ることがない、製造業の現場の話なども、どんどん提供していきたいと考えています。
川崎重工時代、コマツ時代から、僕は
「製造現場に行くのが、とても好き」
な技術屋でした。川崎重工時代は、ほぼ毎日、試作&テスト/量産の現場に顔を出していました。
「機械系の製造現場の、油(と切削液)のにおいを嗅ぐと、なんとなく落ち着く」
のは、今も変わりません。
(クライアント企業訪問時、工場の横を通る度に、感じます)
さて、今日は、発明塾設立当初に、主に@東京の運営に協力していただいていたOBの方の近況報告を兼ねて、題記を取り上げます。
● スタートアップ企業は、知財権の取得を、どのように考えていけばよいか?
タイトルの、
「どんな特許を取ればいいですか」
は、そのOBの方が、現在設立準備中のスタートアップの知財戦略?について助言してほしいとのことで、先方へ伺った際に、起業メンバーの皆様から出た発言(質問)です。
どういうExit(エグジット)を目指すかにもよるでしょうが、
「資産価値と、見込める利回り」
という視点で、いくつかアドバイスをしました。経験上、スジのいい投資家は、この辺を突っ込んでくることがわかっているからです。
「どんな特許取ってるんですか?」
の質問に、
「XX理由で、ZZZ関連の特許をまず重点的に押さえに行ってます」
と、
「ビシッ」
と答えられれば、まずは合格でしょう。
あとは
「特許にこだわらないでね」
という話なんかもしました。
これは、僕の個人的経験が色濃く反映されていて、
「身銭切って、スタートアップに突っ込む」
場合には、シビアに考えたほうがよい点です。
(それなりの規模の企業内で、新規事業創出をする場合には、あまりシビアに考えすぎず、出せるものは出しておくほうがよいと思います)
小さな企業の場合
「武器は、”多い”より”強い”方がよい」
からです。資本力ではなく、頭脳で戦うことのメリットデメリットについて、徹底的に考え抜く必要があります。
(経験上、資本力で戦う方が、圧倒的に楽です)
(画像をクリックすると Amazon.co.jp のサイトへ移動します)
Amazonのプログラムから画像を引くことにしました。
帯には、
「みずからのアイデアを、夢に終わらせてはならない」
と書かれています。
帯も大事ですね。
「みずからのアイデアを、夢に終わらせてはならない」
と書かれています。
帯も大事ですね。
● 結局のところ「誰が相手か」をよく考えることになる
今回は、技術アドバイザーを務めておられる方が、ご経験が豊富で、今後世に問う製品の
「本質」
の部分をうまく抽出しておられました。したがって、
「まず、ここを押さえたいね」
という部分は、お話を伺って、すぐに明確になりました。
(かつ、すぐに同意いただけました)
あとは、取ってどうするか、という話です。
「その権利を、あるいは、権利を取ったという事実を、誰に対して、どう使いたいか」
を、できるだけ多くのシナリオで考えておくことで、
「何から、まず始めるか」
が明確になります。知的財産に関わる権利というのは、僕は
「オプション」
だと考えています。行使するかどうかを決める権利、だと考えたほうが、経営上、会社の資産として正しく評価が出来ると思っています。
(行使するときに、少なからず、というか、取得時とは比べ物にならない費用が、少なくとも一時的に発生する可能性があるからです)
例えば、為替取引の
「プット/コール」
のオプションと対比すると、とても分かりやすいでしょう。
このように、
「知的財産権の本質は何か」
について、一つ一つ、経営の言葉を用い翻訳していくことで
「どんな権利を取ればよいのか」
は、非常に明確になります。
それにしても、塾関係者、OB・OGが続々と起業して行くのを見るのは、楽しみでもあり、少し心配な点もあります。何かあれば、随時相談してください。必ず1回は、個人的に話を聞き、また、可能な範囲でアドバイスをすることにしていますので。
楠浦 拝
=======
✔ 入塾・見学希望の方は、こちらを御覧ください。
✔ 「発明塾講義」配信希望の方は、こちらをご覧下さい。
(楠浦からのレターが、無料で週に1‐3回届く、とお考え下さい)
✔ 運営元 TechnoProducer株式会社 へのお問い合わせは、こちらへお願いいたします。