「発明塾®」へようこそ!: 「発想力」がなくても「発明」ができる理由~第371回報告

2017年3月25日土曜日

「発想力」がなくても「発明」ができる理由~第371回報告

今回は、2件の持ち込みがあり、それぞれ議論を行いました。

発明塾では

「指導」(特に、教え過ぎ)

を出来るだけ避け

「まず実践する」(試行錯誤、を含む)

ことにしています。

これは

「最終的に、自分なりの発明創出法を身につけてもらう」

という、発明塾で

「試行錯誤」

の末にたどり着いた考え方と、関係があります。



● 「発想力」がなくても、発明は生み出せる

よくある誤解の一つに、

「楠浦さんは、自由な発想の持ち主で、いくらでもアイデアが湧いてくる人なのだろう」

というものがあります。たぶん、そうではないと思います。例えば、世の中にある、

「創造性を測定する」

と称するテストをいくつか試しました。それによると、僕の創造性は、最低レベルのようです。自由な発想、も乏しいようです。

重要なことは、

「己を知り、敵を知る」

ことだと思います。

付け加えるとすると、

「仲間を、知る」

ことも、発明塾的には、とても重要です。

(画像をクリックすると Amazon.co.jp のサイトへ移動します)
Amazonのプログラムを利用して画像を引用することにしました。
「re-invent yourself」がキーワードです。
(僕が読んでいるのは英語版だけです)



● 「一般論」を避け、「ある一つの具体的な問題」に着手する

例えば、今取り組んでいる発明テーマの中で

「食品」

についてのものがあります。重要なことは、

「何の食品」

について、考え始めるか、です。

「食品」

という物体は存在しませんので、それについて考えることは、

「困難」

なものであるか、または、

「勘違いの危険性」

を含むもの、のいずれかになる可能性が高いと考えます。

また、複数のメンバーで議論する場合

「議論のすれ違い」(”暗黙の前提”が異なる状態)

を生じさせ易くなります。

実際、今回もその状況が生まれていました。
(僕は気づいていましたが、それはそれで、何か生まれるかもしれないという確信のもと、放置していました)

「敵を(まず、具体的に、1つ)知る」

ことは、

「普通の人が、未解決の難問題に取り組む」

際、重要な一歩になると、僕は考えています。


数学(や工学)の問題を解く際、一つの方法として

「まず、一つ、値を入れてみる」
(あるいは、代表値をいくつか入れる)

ことがあります。


「確実な足場を、一つ、見出す」

ことで、

「さらに高い山(抽象度の高い問題、を含む)」

を目指す方法は、多くの人が

「大学入試をクリアするために、身に付けている」

典型的な手段です。




●「何がわかっていて」「何がわかっていないか」「そこにどうたどり着いたか」を整理する

議論(複数人数で進める場合)、あるいは、思考(個人で進める場合)の

「足場」

を常に明確にしておく必要があります。そうでなくとも

「世の中で、まだ、誰も解いていない問題」

に取り組んでいるわけです。

「事実と意見」
「何が確認できていて、何が確認できていないか」

がはっきりしないと、問題に取り組むどころの話ではありません。

自分の一歩一歩が

「確信」

にもとづいたものになるよう、納得いくまで特許公報を読み、意味を調べ、技術を理解し、その理解をメモしながら、作業を進めましょう。

「調べたこと」
「調べた経緯」
「理解したこと」

を、一つ一つメモしながら進むことです。それらを

「覚えておく」

頭脳があったら、他のことに使うほうがよさそうだと、僕は日々感じています。

「己(の限界)を知る」

ことが重要です。



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