今後の動向がどうなるか、詳しくは「紙上講義(無料)」で議論しましょう!
さて、再来週の11月12日に、京都大学機械系の「ものつくりセミナ」で講義を行うこともあり、また、古巣の川崎重工から、Hotなオートバイが発表されたこともあり、「エンジンの技術」について、簡単に講義を行いました。
「工学の全貌を学ぶのに、エンジンはちょうどいい教材」
です。金属/高分子材料、燃焼、潤滑、振動、熱、力学、統計、品質管理、システム工学、電子制御、成型加工、MEMS、半導体、音響、化学測定(排気ガス)、環境評価など、一通りの科学と技術を学べます。
以前もお話した通り、楠浦が開発を担当した「W650」のエンジンは、現在も、京都大学工学部機械系に展示されています。楠浦の在職中に、川崎重工(株)から寄贈したものです。
「内燃機関」に関する教育を目的とした寄贈なので、
「だれでも、いつでも分解、組み立てできます。ご自由に!」
ということになっています。発明塾でも、一度分解してみましたね!
川崎重工に入社後、すぐに購入した
エンジン関係の書籍の中で、
元も役に立ったモノの一つです。
整備士さん向けの、教科書でした。
・スーパーチャージャーと、ターボのメリット/デメリット
・なぜ今更「過給」?~ダウンサイジングとN.A.で動くエンジンのトレンド
・なぜピストンに、オフセットがあるの?
・ピストンリングって何?
・マツダの画期的な「ミラーサイクル」エンジンは、何がすごい?
・スーパーチャージャー:ルーツ式とリショルム式の根本的な違いは?
等を取り上げ、「新しい」といわれるエンジンも、その原理は数十年以上前に発明されたものであったり、「ダメだ」と言われた技術が、10年20年を経て復活したり、ということが常に起こっているのですよ、という話をしました。
設計や開発の現場では、常に
「その時代に使えるベストな技術を組み合わせ」
を議論/追及して、製品仕様を決めていくので、「他の技術のバランス」により「ある技術の採否」は左右されます。
発明と似ていますね。
この辺の話の続きは、また、「W650エンジンの実物を見ながら」「思い出話も交え」やりたいですね!