2016年7月9日土曜日

好業績企業の分析から、「低侵襲医療」に起きている「地殻変動」を読む~カテーテルのダントツ企業「朝日インテック」

発明塾 塾長代行 の、小塚遼(おづかりょう)です。

今回は、私が継続的に情報分析を行っている幾つかの発明テーマから、「低侵襲医療」を取りあげ、
一部を紹介いたします。まず、かんたんな自己紹介をさせていただきます。




●「発明塾」との出会い ~ 無線通信で世界を変えた「Qualcomm」の発明


発明塾に興味を持ったきっかけは、母校の京都大学の講義「起業と事業創造」で、楠浦の
講義を受けたことです。ダントツに面白い講義だったため、「講義資料を下さい」とメールをした
ところ、


今度、「クアルコムの知財戦略」の特別講義を行うから、参加しないか


という話になりました。


第3世代の携帯電話の普及という「歴史的転換点」の背景にどのような発明があったか、また、
その発明が、世の中を変えるためにどのような「戦略」が必要であったかなど


「発明が世の中を変えた」


事例について、わかりやすく、かつ、面白い解説講義でした。


その後、既に東京で開催されていた発明塾を、母校である京都大学でも開催したいという楠浦の想い、
および、発明塾の、「世の中の最も重要な課題」を発明で解決するという理念に共感し、
発明塾@京都の立ち上げを初期メンバー数人と共に行いました。


発明塾在籍中は、「医療」「環境」「エネルギー」など、50を超える発明テーマに取り組みました。




●「低侵襲医療」の時代の到来 ~ 発明に取り組んで「確信」


中でも、特に印象に残っているのは、




に関する発明テーマです。提案した発明は、残念ながら採択されるに至りませんでしたが、こちらにも
取りあげられているように、手術の動画を見ながら発明を創出したことは、非常に貴重で得難い経験になりました。


その後も、「低侵襲治療」に注目し、情報収集を続けていたところ、特に近年


「カテーテル治療」


が注目を浴びていることに気づきました。


今回は、特に近年業績の伸長が著しい「朝日インテック株式会社」に着目します。
(以下、「朝日インテック」と略記します)




●「朝日インテック」とは? ~ 「ガイドワイヤー」のダントツ企業


朝日インテックは、「血管の狭窄」等を治療する際に用いる
「カテーテル・ガイドワイヤー」
を製造販売している企業です。
(詳細は、朝日インテック HP を参照ください)


平成26年度 有価証券報告書 を見てみましょう。


朝日インテック社 平成26年度 有価証券報告書 より



今回注目する点は、
「平成26年1月と、平成27年8月に株式分割を実施」
している点です。


株式分割は、一般的に、「株式の流動性を向上させるため」に行われます。
わかりやすい例を一つ挙げると、


✔ 株価が向上し、一般の投資家が購入しづらくなった


場合に、よく行われます。


実際、直近5年間の朝日インテックの株価推移を見ると、株価の上昇が著しいことがわかります。
つまり、「投資家の注目が、急速に集まっている」といえます。


現在の業績が好調であることに加え、「将来の成長期待」も高いようです。
これは例えば、PERが同じ業界の企業と比較して高いことから、推測できます。


有価証券報告書を参照すると、朝日インテックの過去5年間のPERの最高値は、
・46.1倍(平成27年6月)
です。


医療機器業界のトップ企業の一つで、カテーテルを製造販売している、テルモ株式会社について、平成26年度 有価証券報告書を読んでみましょう。
過去5年間のPERの最高値は
・31.28倍(平成27年3月)
です。


なぜ、投資家が「朝日インテック」に注目しているのでしょうか?




●投資家が「朝日インテック」に注目する理由 ~ アボット・テルモとの「契約」


その答えの「手がかり」の一つが、平成26年度 有価証券報告書 「経営上の重要な契約等」にありました。
朝日インテック社 平成26年度 有価証券報告書 より



アボット、テルモとの契約は、何を意味するのでしょうか?


次回は、特許情報、および、「朝日インテック」以外の企業も取り上げ、「低侵襲治療」「カテーテル治療」「ガイドワイヤー」に関する動向を、読み解きます。




小塚 拝