企業で実際にどのようにして開発が進むか、その際に知財の問題がどのように取り扱われるか、少しでも具体的なイメージを持ってもらえたとしたら、良かったかなと思っています。
また「シンプルな製品にも、技術と知財が詰まっている」ことも感じてもらい、技術に興味を持ってもらえたなら、更に良かったかなと。
さて、今回の課題は「技術的にはシンプルだが、知財的には極めて難しい」ものです(注)。
丸島先生が、その著書「知的財産戦略」のP39-P44で書いておられる、「Vs ゼロックス」そのもの、
「先行技術の壁を超える」
ことが、必要とされます。今回突破すべき特許網は、ざっと400件。多いと見るか少ないと見るか。最新の特許情報分析ツールも駆使しますから、当時キヤノンの技術者/知財担当者が経験した苦労に比べたら・・・
さらに我々には既に、発明法そのものに関する膨大な蓄積が有ります。ですので、僕の経験上、
「特許分析さえ済めば、必ず答えは出る」
と思っています。今一度、「知的財産戦略」と「キヤノン特許部隊」を読み返し、進め方について明確かつ具体的なイメージを持っておいて下さい。
では、次回から本格的に始めます。週の前半には、特許解析の結果が出ますので、まずはその解説から入ります。
「特許情報分析を駆使し」
「権利情報を技術情報に転換し」
「先行技術の技術思想の本質を見抜いて」
「壁を設定し」
「それを、独自の発想で乗り越える」
発明塾の「総決算」のような春休みに、なりそうです。
お楽しみに!
発明塾/内外の勉強会で、僕がやっていること。
「事業を強くするために、知財をどうすべきか」
常にそれを真剣に議論し、実践しています。
※ 注) 「だからこそ」かもしれませんが。