発明塾を含め、僕の仕事の時間の半分は、いわゆる「教育」に費やされている(残りは発明)ので、「どうすれば何かを学ぶことが出来るか」という問いは、非常に重要である。もちろん、僕自身も常に向上したいと思っていることも、ある。
もうすでに繰り返し世間で言われていることではあるが、学ぶ、ということに関して(も)短絡的な手法は存在しない。僕が今までに読んだ本の中で、一番まとまった「学び」に関する本は、これも度々紹介している(注)、
・「BCG流 経営者はこう育てる」菅野
である。本日はこの本から「スキル習得法」について、抜粋して説明したい。
「漫然と自分が心地よい自然体でがんばっているだけでは、スキル習得はままならず、スキル習得の訓練法を編み出し、実行し、習慣化することが必要」
自然体では身につかない。意図的な訓練(自然体ではないということは、苦行= hard work にせよ、ということです)が必要である。それを習慣に(つまり継続)する必要がある。
毎回出席「すら」できない塾生は、さぞ耳が痛いことでしょう。いつも言っているが「習慣」が全てである。習慣がなければ、何も始まらない。
以下に、本書にある7つの(!)ポイントを抜書きする。
① 特定のスキルを習得したいという強い意志を持ち、目標を定める。
② 集中する。一時期に一つのスキル習得に専念する。手を抜かない。
③ スキル習得の訓練法を編み出す。その訓練法は、以下の要件を満たしていなければならない。
・ 具体的で、身体でアクション可能な訓練法であること。
・ 自分自身が「なぜこれをやればスキルが身につくのか」について納得し、自分で組み立てた訓練法であること。
④ スキル習得の訓練を、愚直に何回もしつこく繰り返し実行し、身体で覚える。
⑤ 習得状況を書き留めてモニターする。
・ 本当に身についてきているのか。
・ 習得予定と乖離があるか。あるとすれば、なぜか。
・ 乖離を埋めるためにどんな手を打てばいいのか。
・ 特に、「書き留める」ことはきわめて重要である。
⑥ 繰り返しの実行の結果として、そのスキルを「習慣化」させる。
・ 最低限でも意志の力で習慣化できるレベルまで持っていく。
・ 究極的には、無意識でも自然体で習慣化できているようにする。
⑦ 習慣化が完成したら、次に習得すべきスキルに移ってステップ①から繰り返す。
僕は簡単に「集中する」「繰り返す」「書き留める」と覚えている。そもそも、この原則が憶えられなければ、何も習得できないから、こういう重要なことは書き留めて、かつ憶えてしまう必要がある。僕は「記憶」は創造性の重要なファクターだと思っている。憶えてすらいないものは、実行できないし、考え続けることもできない(これも以前述べた)。
発明のような、高度なスキルが組み合わさった「総合芸術」的な能力こそ、上記のような「地道」な作業で修得する以外に無い。そして、発明能力を身につけることが出来る「学習習慣」、を身につければ、おそらく身につかないものは無い。
僕が一番重視する能力は、実はこの「学習能力」である。僕が知る限り、一度高度なスキルを身につけた経験のある人は、次々と同列のスキルを身につけていく。彼らに共通しているのは「時間をかけている」ということである。
1万時間の法則。
理屈がわかっていれば、あとは「その時間をどう確保するか」だけの問題であって、そこに「習慣」と「記憶」が顔を出す。
※注)例えば以下。
発明のような、高度なスキルが組み合わさった「総合芸術」的な能力こそ、上記のような「地道」な作業で修得する以外に無い。そして、発明能力を身につけることが出来る「学習習慣」、を身につければ、おそらく身につかないものは無い。
僕が一番重視する能力は、実はこの「学習能力」である。僕が知る限り、一度高度なスキルを身につけた経験のある人は、次々と同列のスキルを身につけていく。彼らに共通しているのは「時間をかけている」ということである。
1万時間の法則。
理屈がわかっていれば、あとは「その時間をどう確保するか」だけの問題であって、そこに「習慣」と「記憶」が顔を出す。
※注)例えば以下。