「発明塾®」へようこそ!: 「君の話には具体論がない」~そう言われ続けた日々を思い出して/塾長の部屋(48)

2016年10月6日木曜日

「君の話には具体論がない」~そう言われ続けた日々を思い出して/塾長の部屋(48)

昨日のセミナーのご報告、並びに、開催に向けご協力を賜りました方々/ご参加いただきました方々へのお礼は、別途(コチラ)で申し上げさせていただき、一点、セミナー中に思い出したことを、以下記載させていただきます。

昨日のセミナーのお話と、一部重複しつつも、補完する内容になります。




(「エッジセミナー」スライドより、一部抜粋)
「数個の、シンプルな考え方」を知っているか知らないか。
そう考えると、今の塾生さんは、僕と同じ失敗はしないんだろうなと
たいへん羨ましくなります。



それは、上のスライド抜粋部に挙げさせていただいた、



「お前の話には、具体論がない」
(当時の言葉を、そのまま記載いたしました)

という指摘を受け続けた当時のことです。



当時の僕の状況?は、


✔ 技術には、それなりに詳しい

✔ やる気はある(体力も、そこそこある)
✔ 経営のことは、字面では知っている
✔ とある「差し迫った」事情により「すぐモノになる、新規事業の提案をせよ」と言われ続ける

と、こんな感じでした。


当時の社長には大変可愛がっていただいていたので、


「とにかく、なにか、すぐモノになる新しい”ネタ”を提案しなければ」


と、


「現業の研究開発の傍ら、新たなネタを探す」


日々でした。実験しながら、待ち時間に調べ物、深夜にプレゼン資料にまとめ、社長が外出する際に同行して、合間に時間をもらって提案する・・・というような日々でした。


結局、モノになりそうな企画、つまり、社長に


「なら、やってみよう」


と認めていただける新しい企画は一つも出ず、その後は、これまた先行きが怪しくなっていた「現業」の打開策に向けて、数年がかりで新たな企画を練り、資金を調達し・・・という展開になりました。

(この話は、コチラの講座で取り上げておりますので、割愛させてください)

幸いなことに、特許情報を活用したおかげで、「現業」の打開策の企画は見事成功し、資金調達・研究開発・事業(一部)売却へと、進みました。


ちなみに、

「単なる、エクセル右肩上がりグラフが、全く無意味」
(どうせ全員、右肩上がりグラフを持ってくるから)

ということも、上記のような業務を通じ、教えていただいたことです。


当時を振り返ると、いろいろダメだったことが、なんとなくわかってきました。


✔ 実は、彼の言う「具体論」が何を意味するかも、よく理解できていなかった。

     (社長の求める「具体」とは何か、それこそ「具体的に」イメージできていない)

✔ とにかく、自分のアイデアを裏付ける「マクロトレンド」を語れば良いと思っていた

  (アイデアと、それを支持する根拠の間にある、ある種の乖離)


セミナー資料としてまとめる作業、あるいは、皆様の表情を見ながらお話しする内容を考えていて、


「いかに、当時、ダメだったか」


思い出し、苦笑いしてしまいました。



こういった経験も、各セミナーで、引き続きお伝えしていきたいと思っております。


下名の経験、および、発明塾活動の集大成を、一連のセミナーを通じ今後も発信していく予定です。


よろしくお願い致します。




楠浦 拝