2013年9月28日土曜日

塾長の部屋(52)~今年も立命館大学「発明講義」始まりました!

今日(注1)は、昨日開始した「立命館大学発明講義第一回(注2)」を振り返っておきましょう。

本題に入る前に、過去(2012年)のログを振り返ってみましょう(注3)。


・塾長の部屋(15)~衝撃(?)の立命館大学「発明講義」第一回
http://edison-univ.blogspot.jp/2012/09/blog-post_28.html

今年はもう少しソフトに、かつ「発明」や「知財」について学ぶことの重要性/意義/楽しさ?にフォーカスして、行いました。映像資料などは、同じものを用いています。NHKの影響でしょうか、今年は「TED」を普段から見ている、という学生さんが多かったですね。念のため字幕付きで流しましたが、字幕は不要だったかも。

昨年は第一回に取り上げた講義のルール(注4)、今年は次回、詳しく取り上げる予定です。今年重視するのは、

・「より能動的な学習」にすること
・「ノートをまとめることで、理解を深める時間を作りながら」進めること

ことです。いわゆる「詰め込み」「プレゼン」講義の排除ですが、「僕がその現場にいないと、決して教えられないこと」に絞って、じっくりと「議論」を積み重ね、その結果を「まとめて」もらうことで、「血肉」にして欲しいと思います。

ちなみに、多くの内容は、皆さんが就職するであろう殆どの企業において、「企業(教育)でも教わらないこと」なので、「一生の宝」に成るはずです。


なので、いつも通り、

・「調べれば分かること」
・「何かの本に書いてあること」

は、一切取り上げません。何よりも、皆さんの時間が勿体無い。集合学習において、調べれば分かることを説明することは、少なくとも二つの意味で「とんでもない無駄(と言うか損失)」です。僕は「犯罪行為」とさえ、思っています。

・「出席者全員の時間を無駄にするので、たとえその説明が1分で済むものであったとしても、実は30分40分の無駄になっている」

・「暇な時に調べれば済むのであれば、コストはかなり低い。しかし、講義時間は”学費”コストが掛かっている」

調べても絶対に出てこないような情報、僕自身のスキル/ノウハウ、勉強法そのものなどを、学んで欲しい。


今回の講義では、昨年以上に、

・「Intel は何故、ウルトラブックの宣伝をするのか」
・「エジソンが発明した白熱電球、最も収益を大きくするために、関連する特許を、どのように使えばいいのか」

といった、本質的な質問を通じて、「技術を売る」とはどういうことか、について考えてもらいました。Google や Apple の戦略に興味を持った人もいましたね(注5)。Qualcomm に関する質問で、「ARM」に関することを答えてくれた人がいました。

よく勉強してますねー。

いいことです。


授業は、「皆さんのもの」です。

「僕から何を引き出すか。」

それは、皆さん次第です。

「楠浦さんが持っているもの/楠浦さんしか持っていないものを、限られた時間内で、最大限引き出してやろう」

それが、本講義に臨む学生さんの、正しい考え方です。

See you next!



※ 注1) 先ほどまで、久々に Marshall Phelps の講演ビデオを見ていました。IBMの知財戦略に関する理解が深まったので、改めて見直すと、いくつかの部分について、気付きがありました。

・Keynote Speech by Marshall Phelps | October 21, 2011
http://opencanada.org/features/keynote-speech-by-marshall-phelps/


※ 注2) 正確には「マーケティング・リサーチ」です。理工系の学生が「自らの技術を普及させる」という観点で、発明・情報分析・知財と標準化を取り上げています。


※ 注3) 他の過去ログは以下。

・第3回講義
http://edison-univ.blogspot.jp/2012/10/blog-post_13.html

・第9回講義
http://edison-univ.blogspot.jp/2012/11/blog-post_24.html

・第13回講義
http://edison-univ.blogspot.jp/2012/12/blog-post_21.html

・最終回
http://edison-univ.blogspot.jp/2013/01/blog-post_11.html

・最終回を終えて(感想)
http://edison-univ.blogspot.jp/2013/01/blog-post_19.html

こうしてみると、昨年最後に話したことの一部が、今年の冒頭の講義になっています。


※ 注4) 発明塾と共通ですが、ルールは以下。

<講義のルール> 
①紙は配らない
②先生(せんせい)ではなく「楠浦(くすうら)さん」 
③Grワークがあるので、欠席は厳禁 

今年は、去年以上に資料を配らないことにしました。理由は「ノートを取ることが重要だから」です。それはそのまま、個々人の財産になります。 ②は当たり前なので、③ですが、これも当たり前ですね。周りに迷惑を掛けてはいけません。次に、ポリシー的な部分です。 

④世の中の大半の問題は、唯一解のない問題であるということを理解する 
⑤どんどん発言する 
⑥何を言ってもOK 
⑦他人の「意見」は否定しない 
⑧どんどん調べる(ググる) 
⑨随時質問OK

 ④も当たり前ですよね。高校までの勉強は基礎修練のための「箱庭」だっただけで、大学以降はそれを実際の問題に応用するフェーズ。大学と高校の違いは、システムのヌルさ(日本のみ)を除くと、ここにあります。
 ⑤⑥⑦はセットですね。唯一解が無いわけなので、どんどん考えて発言すればいい。別に調べてもいいし、一時話題になった「XX知恵袋」を使っても構わない(⑧)。あとで調べよう、と思って調べた試しがない人が大半でしょう。その場で調べるべきです。それでもわからなければ、どんどん質問(⑨)すればいいわけです。 
どんなに調べても、他の人に聞いても判らないこと、それこそが、頭をつかうべきこと(発明の対象)なのです。 社会人としては、さして特別なルールではありませんが、大学の講義としては少し「変わって」いるかも知れません。


※ 注5) 大変盛り上がる面白いトピックなのですが、関連書籍が多数ありますので、本講義で触れることは、断念します。