2012年10月13日土曜日

立命館大学「発明講義」第三回

 第二回の報告は飛ばして、第三回です。第三回では、終了時にアンケートを取りましたので、そのフィードバックも兼ねます。

 講義の内容は、塾生にはお馴染みの技術マーケティングです。全く同じ内容を、春休みの「集中講義」(注1)で取り上げていますね。いつも通り、


①「特許情報からどんなことが分かるのか」

②「特許公報の読み方」
③「特許検索のコツ」
④「分析の具体的な切り口」
⑤「やってみよう」

でした。①は当たり前の内容なので割愛、②公報の読み方は、課題解決構造、分類記号、出願人と発明者、など、基本的な記載事項の説明。


③は、いわゆる母集団作成ですが、キーワードの作り方、分類・出願人・発明者で検索すると何が分かるのか、ということでしたね。


④は「かんたん特許検索」のランキング機能(注2)を使って

・出願人ランキング
・IPCランキング
が意味することを学びました。というか⑤の中で、やってもらいました。

 今回は金曜日の一コマ目という、大学生にはハードルの高い?講義ですので、アンケートを使って質問や要望にできるだけ答えたいと思っています。(というか、一コマ目だと、学生も僕も互いにその後の講義なり仕事があるので、物理的に直接質問に答える時間がない。。。)



<感想と楠浦のコメント>

・「1限なので眠い」>僕も
・「予習したい」>良いことです
・「楽しい」>良かった
・「今までにない」>素晴らしい。今までにないこと、他人と違うことをやらねば意味がありません。
・「頑張ります」>頑張りましょう

 ここで僕が一つ注目したのは、今年の学生さんは「わからないので予習をしたい」と言ってくれている点です。これまでになかったことで、かつ、何名もの学生がそのように答えています。一体何が起きているのか、興味津々です。


 これまで「わからないから、もっとゆっくりやって欲しい」という、ヌルい要望はありましたが、わからない、という状態を自分の課題・チャレンジとして捉えて、エネルギーに転換している点は、非常に期待が持てます。僕の基本的スタンスと同じです。僕は昔から、聞いた話を理解できないのは自分の責任、と考えて勉強することにしています。そう考える方が、自分にとってメリットがあるからです。



<質問と楠浦のコメント>

 今年は結構勉強熱心な人が多いようです。以下のような質問や、「社会人はどれぐらい勉強しているの?」という質問がありました。あとは、僕自身は「アンチパワーポイント派」という話をしたので、では何を使っているのか、など。

・「楠浦さんが、機械工学(自分の専門)以外に、自主的に勉強していたことを教えて欲しい」


 いわゆる「お勉強」という意味では、政治(国際政治、安全保障など)学、哲学、心理学、経済学、歴史、芸術史(主に美術史>現物見に行く事も含め)、語学(他学部の講義に出るなど)などで、あとは暇とお金があれば手当たり次第に本を買って読む、という感じです。


 世の中の実際を知るという意味で、企業の人がどんなことを考えているか/やっているかについて、社会人の先輩と毎日の様に話して、教えてもらっていましたた。ちなみに大学時代は、仲の良い先輩後輩は多かったですが、同学年の友人との付き合いは、ほぼゼロでした。


 いわゆる、「世界」を知る、という意味では、ヨーロッパ一周などの海外旅行、日本中もあちこち行きました。


 実際には、以前から度々取り上げている「甲斐塾」の存在が大きく、毎週末、塾に遊び?に来るOB(週末になると、少なからぬ社会人が遊びに来る)の方々から、様々な企業の実情をかなり詳しく聞いていました。


 発明塾で目指していることは、単に「技術的な発明」にとどまらず、経営・事業といった視点から見ても「創造的」な人材、クリエイティブ(火)+ビジネス(油)=世の中を前向きに変えていく、が出来る人材の育成です。


 立命館大学での講義は、そのパイロット的な試みとして始まったものです。すでに三年経ちましたが、まだまだ発展させられると信じています。が、僕だけが頑張っても意味がありません。なぜかって?


 基本的に「講義は生徒が作るもの」だからです。物事には順番があります。歩けない人間に、サッカーを教えることはできません(怪我します)。僕がもっといろいろな「楽しい」ことを教えられるように、まず各自のレベルを上げてください。


 そういう意味で、今年の受講生には、今まで以上に大いに期待しています。内容は、企業で僕が教えているものと全く同じですから、一般の社会人以上の能力を身に付けることが可能です。大いにがんばってください。



※注1) 立命館大学の半期15回の講義を、2日間で行う発明塾のイベント。毎年2-3月に開催。

・2012年の開催報告 http://edison-univ.blogspot.jp/2012/03/2012.html
・2011年の開催報告 
 1日目 http://edison-univ.blogspot.jp/2011/02/2.html
 2日目 http://edison-univ.blogspot.jp/2011/03/blog-post_05.html
・立命館大学での講義シラバス(2012) http://online-kaikou.ritsumei.ac.jp/2012/syp/show.php?course_code=55325

※注2) 「かんたん特許検索」 http://kantan.nexp.jp/

 無料の特許検索サイトながら、検索結果を、いくつかのインデックスで統計処理できる機能があり、結構重宝する。CSVファイルもダウンロードできるため、かんたんなマップづくりは可能。