「発明塾®」へようこそ!: 参考図書と読書法

2011年7月10日日曜日

参考図書と読書法

すでに発明塾としての参考図書は、

に挙げていますが、初級組、1回生、途中参加の人など色々いますので整理しておきます。

すでに読んでいる人は、読み返す際の参考にしてください。

・特許について
特許制度に関する本は死ぬほどでていますので、ここでは取り上げません。ネット上の情報だけでも十分かも知れません。ただ、理解していないと話にならないので「知的財産権にはどのようなものがあるのか」「特許とはなにか」「特許制度(どのようにして取ることができるのか)」は、調べるなり本を読むなりして、僕に質問されてスラスラ答えられるようにしておいてください。

・なぜ特許を取るのか
Pros-Consいろんな意見がありますが、まずは「キヤノン特許部隊」「知財この人にきくVol.1(丸島先生の号)」を読んでください。キヤノンが町工場から現在の世界No1企業にのし上がった経緯が書かれています。VSゼロックス戦争ですね。企業活動について、特許取得がどのような意味があるのか理解しないと、特許を満足に読むこともできません。
 次に読んで欲しいのは「21世紀の挑戦者~クアルコムの野望」です。キヤノンが後追い型で、知財を駆使してゼロックスを破ったのに対して、クアルコムは先行逃げ切りのために知財を駆使した典型です。

・Intellectual Venturesを含めた知財の新しい流れ
 岸先生の「知財の利回り」が最新かつ最も平易な本です。TV番組として、以下が参考になります。テレビ東京WBSで放映されたものです。
他、岸先生の著作として「ゲノム敗北」もおすすめです。ライフサイエンスや科学技術政策に興味がある人は「ゲノム敗北」を是非読んでください。
 また、IntellectualVenturesのネイサン・ミアボルドCEOのインタビューは必ず見ておいてください。

・特許になる発明とはどのようなものか
 川北先生の「たった一人のビジネスモデル-知られたモノの組み合わせから特許になる発明を創り出す方法」が一番わかり易いです。もう一冊、と言われれば、橘先生の「特許的思考によるアイデア発想法」ですかね。どちらの先生も私と同じことをおっしゃっています。


後一点。自分で読書法が完成している人は無視してもらっても構いませんが、できてない人は参考にしてください。

・これ、という本は、繰り返し読む
 はっきり言って、憶えるまで読みましょう。これに尽きます。

・同じ主題の本をまとめて3冊は読む
 これにより、その主題が「立体的」に理解できます。僕はこれを、製図にたとえて「3面読書」と呼んでいます(3面図ですよね)。
 たとえば、ローマ史を理解するのに、ギボンとリビウスと塩野七生を読む、みたいな感じです(実際そうしています)。完璧な著者はいませんから、本はそもそも不完全な作品で、読者が相互補完して読むべきである、と僕は考えています。これは、僕が大学時代にある教官が教えてくれたことでもあり、コマツ時代に上司も全く同じことを言い、実践していました。ただし彼も僕と同じ大学学部学科(京・工・機)のOBなので、同じ教官の話を聞いているだけかも知れませんが。。。

てなとこですかね。

まぁ、試験対策で忙しい人は、まずは試験対策頑張ってください。
あと、夏バテ、風邪が多いようなので、健康にも気をつけて。

では。