既に以下記事などで、現状は伝わっているかと思いますが
「経営者にならないとできない」ことか?~事業の「目利き」/第342回
数字から「仮説」を立てる~IR資料「読み方」の基礎/第343回
「発明」
だけにこだわる運営は廃止し、
「発明(と、知財)」
「投資(と、経営)」
を、主な「2つの」領域として、発明塾の活動を本格的に再開します。
それにあたり、
「発明塾 投資部」
を設立します。
目的などは、以下参照を。
● 参加可能な人
当面、現塾生+OBOG とします。
つまり、「大学生」と、「過去に発明塾に所属したことがある社会人」になります。
討議は、発明と同様、原則としてすべて遠隔で行います。
したがって、時間が合えば、世界中のどこからでも参加可能です。
新規に入塾したいという学生さんは「こちら」へ。
(投資部の内容は説明に反映されていません/申し込み時に「投資部」入部希望、と明記を)
また、特別枠として、僕が信頼している
「起業家」
を数名、招待します。
僕の偏った意見や経験にとらわれず、広く
「事業機会」
を捉え
「挑戦」
して欲しいからです。
今更の言い訳にはなりますが、”発明”の時は、同じようなスタンスで発明ができる人が(日本に)見つかりませんでしたので、誰も招待できませんでした。
僕はこれを、非常に残念に思っていました。
経験上、「投資」であれば可能ですので、僕としてはうれしい限りです。
● 何のためか
「経営者にならないとできない」ことか?~事業の「目利き」/第342回
に書きましたが、
「投資に値する事業かどうか」
を、公開情報(IRや特許など)から判断することは、
「事業の目利き」
の第一歩です。
「自分のアイデア」
について、冷静に事業性を判断できない人も、
「他人の事業」
であれば、ある程度冷静に判断できます。
(思考回路の癖によりますが・・・これは僕が全員把握しているので、指導上、なんら問題ありません)
また、他人の事業について
「改善案」
が出せれば、
「自分のアイデア」
について、
「よりいビジネスプラン(事業企画)」
を立てられるようになります。
(これは、僕の経験にもとづく感想です)
つまり、
「自身のアイデアを、事業へと育て上げる」
地力をつけるため、
「投資アイデア提案」
を作成してもらい、それを僕がその場でレビューしながら
「今、その企業(*)に、どういう理由で投資すべきか(すべきでないか)」
を、判断していきます。
* 本来は、事業単位が良いのですが・・・已むを得ません。
MorningStar 使います。とても便利です。
上手く企業を選べば、自身のアイデアを事業にするための、
「ヒント」
が得られる場合もあるでしょう。
様々な業界の製品、サービスについて
「収益モデル」
「独占と普及の仕組み」
「Moat」
などがどうなっているか理解できれば、
「自然と、事業の目利きができるようになる」
と思います。
(僕の経験からくる感想です)
その投資から、収益を上げることは、発明塾としての目的にはしません。
「結果」
として、各自がリターンを得て、次のステージに進む
「原資」
になれば、言うことはありません。
これは、
「発明」
の時と、まったく同じです。
● 何をするか(誰が、何をするか)
僕以外の参加者が、
「投資アイデア提案書」
を作成し、持ち込みます。
(たまに、僕も持ち込む気がします)
それを、出席者全員でレビューします。
僕は、その場で「僕の」結論を出しますが、単なる意見です。
ここは、発明の時とは異なります。
(発明の時は、僕がOK出さないと、提案もその先の議論もしなかったので)
投資アイデアの内容によっては、メンバーの制限を行うかもしれません。
(実在するスタートアップへ、実際に投資することを前提とした検討の場合、など)
しかし、そもそもの目的が、誰も守秘義務を負うことなく
「これまで発明塾で指導してきた内容の、次のステップ」
のことについて、自由闊達に議論することですので、原則として、
「公開企業への投資」
についての、投資アイデア提案が持ち込まれ、それについて討議することにします。
● 再び「何のため」か
誤解があると面倒なので、再度書いておくと、
「発明は一通り教えた」
でも
「事業や経営について、何ら教えていない」
ことについて、なんとなく、
「胸騒ぎに近い不安」
が、僕の中にあります。
どんな素晴らしい技術(やアイデア)も、かんたんに、とんでもなくダメな事業にできるからです。
これまでに、大学で講義を受けた学生などから、度々相談を受けましたが、それらが、自身の確信にもとづくものではなく
「誰かにそそのかされて起業します」
みたいなものばかりであったことも、不安の一因です。
(収益モデルなどについて深い理解がないので、確信の持ちようもないと思いますが・・・)
仲間選びも大事です。
僕が上手くできている(できた)かどうかという話ではなく、現時点で、起業するメンバーが出てきた以上、
「わかっていることで、僕にしか伝えられないことは、早めに伝えておく」
(例によって、既に本に書かれていることは、読んでもらうとして)
必要があると判断しました。
OB・OG は、メーリングリストで連絡があるはずですから、それに従って、参加してください。
メールが来ない OB・OG は、僕まで連絡を。
楠浦 拝