2016年5月5日木曜日

「XXさんがOKと言ったので・・・」は卒業しよう~(卒業生に贈る、第329回報告)

第329回も、RFIをもとにした討議でした。


発明塾では今後も、


「農林水畜産」


に注目し、様々な議論や調査分析を行う予定です。



以前、e発明塾通信で取り上げた キンバリークラーク社 のエッジ特許について、僕はその後も様々な観点から情報分析を継続しています。


ウェアーハウザー、インターナショナルペーパーなど、林業から製紙業まで、バリューチェーンで情報分析を繰り返すと、世の中の人が「なぜか」だれも触れない、とても意外なものが見えてきます。

「紙」「木材」は、かなり将来性がある事業領域のようですね。

関連出願の動向を見ると、興味深い出願を日本へ行っている企業もあり


「森林資源国としての日本」

「木材消費国としての日本」

の価値を、再認識しています。


「エッジ特許」


から見えてくるものは、実に深いものがあります。



事業会社の方にとっては、「事業機会」「提携先」「M&A先」であり、投資家にとっては投資先。発明家にとっては「発明すべき課題(頭脳を投資すべき領域)」を見出すため、と、目的は様々ですが、基本的な手法は同じです。


「公開情報」から、いかに「未だ誰も気づいていない視点」を引き出すか


これに尽きます。この考え方自体が、


「発明」


的な考え方です。


「探偵」


とおっしゃる方も、おられます。



「発明塾式」発想法には、
技術屋としての仕事術という点で、川崎重工での設計者としての経験、
および、「特許や情報を”読み解く”」という点で、英語科講師としての経験が
詰まっています。


さて、今回、塾OBOGに贈りたい言葉は、


「XXさんがOKと言ったので・・・」という発想は止めよう


です。



発明塾京都第147回開催報告~「常に100%を目指せ」


で触れた内容ですし、度々


「自分の基準を持ちましょう」(そしてそれを、日々、上げましょう)


と言っているので、耳タコとは思いますが、再掲しておきます。



例えば、発明提案書を何度も何度も書き直していると、


「だんだん、自分でもなのがOKで、何がダメかわからなく」


なり、主体性を失い、


「楠浦さんがOKというならOKなんだろう」

「・・・さんがダメというから、とにかく修正する」

のような状態になりがちです。



ここで重要なことは、


「なぜダメなのか」

「なぜOKなのか」

を、徹底的に追及し、相手に食い下がって確認することです。



「XXさん的にOK」


ではなく、


「OK」


の基準を、自分の中に作り上げることです。


「XXさん」


が正しいことを、だれが保証するのか、という話です。



これが、


発明塾京都第147回開催報告~「常に100%を目指せ」


で取り上げた、


「前の図面が・・・・」


では通用しない、という話で、僕が伝えたかったことです。


「私/僕の仕事」


にできるかどうか、です。



川崎重工で僕が徹底的に叩き込まれたこの思想は、発明塾の手法の一つ、


「リバる」


に発展しています。


オートバイのエンジンを設計する際、参考(ベンチマーク)にする図面の大半は、


「すでに、設計におられない」


方が設計し、図面に落とし込まれたものです。


川崎重工のエンジンは、どれも、型式としての寿命が長いからです。

(大きなモデルチェンジが、長い間行われない、ということです。)

「なぜこの寸法(許容差)なのか」


直接聞けない場合、


「調べ倒して、リバる」


しか、ありません。



結局、「発明塾式発想法」の大半は、


「技術屋としての基礎体力」


みたいなものであり、


「僕の設計者/開発者/新規事業担当としての仕事術」


そのものです。


在塾生、つまり学生さんは、発明という


「一見キャッチーな題材」


をもとに、


「技術屋としての準備」


をしている、と思えばよいでしょう。卒業生は、これを痛感しているはずです。



しっかり準備をして、扉を開けられるよう。