「発明塾®」へようこそ!: 発明塾@東京 第31回開催報告

2010年11月22日月曜日

発明塾@東京 第31回開催報告

第31回も無事終了いたしました。さすがに31回目ともなると、初期の頃から考えると様々な進歩があるものです。

さて、今回は「水質浄化」のRFIに基づき、議論をしました。既に絞り込んだ課題があるため、それに対して「既存の技術はどうなっているのか」「それが対象としている課題はなにか」「その技術自体の課題はなにか」を整理する形で始めました。

いつも言っていることですが、いきなりアイデアに飛びつくのではなく、まず課題を定義し、それに対しての既存のアプローチを調べて整理し、切り口化してまとめ、マップにすることが重要です。まずこれが第一段階です。もちろん、整理する中、調べている中で思いついたことは、このマップに入れていきます。(わかるように!)

その中で、まだあまり手がけられていないと思われる「切り口」を探す、もしくは全く新たな「切り口」を導出し、それにしたがってアイデアを出していきます。

いきなりアイデアを思いついた場合には、以下のような「自問自答」を行って、切り口を出します。

「そのアイデアは、具体的に何の課題を解決するのだろうか」
「そのアイデアの特徴はなんだろうか、上位概念化できないか」

これにより、対象の課題を明確化し、切り口を設定することができます。その上で、さらにアイデアを追加し、当初のアイデアから網羅的に広げていきます。

・問題を把握する=RFI、ネット検索で、まずその分野、そこで起こっていることを理解する。
・取り組むべき課題を定義する
・既存の技術を調べられる限り調べ、整理する(切り口に従ってまとめる、というか、まとめて「切り口」をつくる、ラベリングする)
・有望と思われる切り口=まだあまり手がけられていない切り口に対して、アイデアを出していく。その切り口が持つ固有の欠点などがあれば、再度それを「課題」に設定して、その「課題」に対して集中的にアイデアを出していく。
・とにかくまず「網羅的」にアイデアを出す。
・アイデアが出尽くしたら、アイデアを評価し、シンプルで効果的=インパクトが高いと思われるアプローチについて実現可能性を検討する。
・実現可能であることを「証明する」=SRの作成

これが手順です。といっても、手順を暗記しても意味がありませんので、この手順に従って、まずは既存技術を整理してマップにするところまでやってみるといいでしょう。問題の理解、課題の定義と既存技術の把握なしには、始まりません。ここに時間をさくことが重要です。

さて、昨日は塾の終了後、ラピッドプロトタイピングの「Fablab」 http://fablabjapan.org/ のイベントに飛び込み参加してきました。正確には、greenz http://greenz.jp/ さんのイベントに Fablabさんが参加していたところに参加、ということになりますが。

もともとモノづくり大好きな私としては、ラピッドプロトタイピングの環境は非常に面白いなと感じました。皆さんの発明をこういう環境で実現する、というのも面白いかもしれませんね(物によりますが)。Intellectual Ventures のプログラムには、まとまった研究費が出るプログラムもありますから、いいアイデアと認められれば、モノを作ることもありえます。

ぜひ、そういうアイデアが出るように頑張りましょう!

では!