発明討議お疲れ様でした。
日曜日は投資部、兼、特許情報を活用した投資の会(仮称)第一回です。
ということで短めに。
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● 過程を振り返ることでしか、「熟達」(Mastery)には至れないと思ってます
今週の発明討議では、発明作業が大きく進みました。
✔ 「課題」についての理解がすすんだ(原理レベルで理解する=科学する)
✔ 応用可能と考えられる異分野の技術について、エッジ情報が見つかった
この二つに尽きると思います。
発明は、多くの場合
「こうやったら、今の課題は解決できるはず」
という仮説/検証と
「そのために必要な技術は、たぶん、こういうところにあるはず」
という仮説/検証の繰り返しで進歩します。
毎回言っていますが、この繰り返しについて
「ログ」
を振り返り、自身の目と頭で
「討議の細部をレビューする」
ことが大切です。
「なぜ、この情報が見つかったのか」
をたどることで、自身の手で
「よい情報」
を見つけられるようになります。
これを怠ると、毎回、なんとなくいい情報は見つかるけど、自身がどうしたらよいかわからない、という状態が続きます。
「神は細部に宿る」
これが本質です。
「意思決定の細部」
を振り返り、それを明確にして、再度自身のものにしていく。
これの繰り返しでしか、発明は上達しないと僕は思っています。
僕は、原則として毎回、発明討議メモを作っています。
(たいてい、木曜日夜、つまり討議終了後と、土曜日が、その時間です)
大学時代に、こういう本読んでおくべきだったなと痛感しています。
当時作っていた教材も、全く違ったものになっていた可能性がありますし。
当時の教え子さんには、ほんと申し訳なかったなと思いつつ、また、
良い機会をいただいたことに感謝しつつ、
よりよい教材が作れるよう、日々精進しています。
● 同期の「経営者志望」の友人と話して思ったこと
どこかで整理したいと思いますが、話したことや、話して改めて思ったことを書いておきます。雑記帳みたいなものですので、OBOG以外の方にはお読みいただく必要はないとおもいます。
以下、OBOGなら読むかも、程度の感じで、雑に書きます。
起業を考える前に四季報読破するとよいと思う
起業業界(?)界隈の人にはDisられそうですが、個人投資家の方と話していると、まだまだ勉強不足だなと痛感します。何を持ってボトムアップというか(インタビューまでやってはじめてボトムアップ?)解釈はまちまちだと思いますが、四季報とダウ30/S&P500/Nasdaq100ぐらいはレビューしてから、どんなことやろうか考えても、全然遅くないと思います。
昨日あった同期の友人は、流行り(?)のテクノロジーとかそういう話ではなく、カフェとかそういうローカル(?)な事業でもいいので、起業する人を応援したいなどという話を、以前していました。
僕も、各自が幸せに暮らせる機会を、きちんと見つけられればそれでいいと思うので、投資部で討議する内容は、テクノロジーに限らないことにしています。
その友人は、いまは海外現地法人の副社長で、経営再建にあたっているとのこと。営業のテコ入れが急務だそうで、CRMの話になりました。僕も、この会社のテコ入れの最初の一手はCRMの仕組みづくり(Googleをベースに構築)だったので、その辺の話を色々しました。いまだったら、セールスフォース(CRM)入れるかもしれませんが・・・。
彼は、次のステップもいろいろ考えているようで、その時は、まず四季報読んだらという話をしておきました。地味な業界の企業ほど、面白い仕事ができるからという話で、一致しました。いくつか参考図書を紹介しておきました。
僕が紹介している投資関係の本も熱心に読んでいるらしく、経営の参考になるといってた気がします。
(久しぶりに飲んだので、酔っぱらってて、明確ではないですが)
自分が関心がある業界を深堀することと、次の機会を見出すこと
これは、リンクスリサーチ山本さんのコメントと、あと、先週紹介したBコミさんの本を読んで、改めて感じたことです。
僕が今、ヘルスケアや医療系の企業を調べているのは、大学時代に
「機械工学は、自動車とともに発展してきた」
「それはいつまで続くのか」
という「問い」を持ったところから始まります。結果として僕はその後、風量発電、ナノテク、細胞培養、発明と知財のような、機械工学の知識はものすごく活きるけど、全然これまでに存在しなかった分野で生きていくことになりました。
そのきっかけを作っていただいたのは、当時
「生体医療工学」
という講座を担当しておられた先生(名前を失念しました)と、流体力学の赤松教授、そして、出身研究室の井上教授です。
生体医療工学は、トライボロジー(潤滑工学)と弾性力学の塊です。のちに、人工関節について調べることになった際、大学の時に教えてもらったことが、すでに十分実現していることを知り、驚きました。
赤松教授の件は、ここで書きました。自動車関連の研究していれば十分食える時代に、羊(かヤギ)の人工心臓の研究をされていた、今から考えると先見の明がある先生です。当時の僕には、全く理解不可能でしたが、いま、カテーテルやら弁置換やら、ニューロモデュレーションやらを調べていると、なんであの時、機械工学の医療用途で、もっと突っ込んでいろいろ調べたりしなかったのか、と思うぐらい、機械系の学生がやるべきことが詰まってます。
赤松教授の件は、ここで書きました。自動車関連の研究していれば十分食える時代に、羊(かヤギ)の人工心臓の研究をされていた、今から考えると先見の明がある先生です。当時の僕には、全く理解不可能でしたが、いま、カテーテルやら弁置換やら、ニューロモデュレーションやらを調べていると、なんであの時、機械工学の医療用途で、もっと突っ込んでいろいろ調べたりしなかったのか、と思うぐらい、機械系の学生がやるべきことが詰まってます。
ロボット手術なんか、最たる例です。大学時代には、おとぎ話にしか思えなかったような分野に、巨大企業(ISRG)が出現し、まだまだ急成長しています。
ここから10年、医療と電気機械、医療とITの融合領域に、まだまだ巨大な事業機会がでてくるでしょう。僕が風力発電に関わってた頃も、風力発電なんか伸びるわけないじゃん、頭おかしくなったんじゃないの、と周りの人に何度も言われました。
ナノテクも同じです、「ナノテクって、何のテク」とか、駄洒落でしょうね、きっと(笑。
面白かったのは、風力発電に可能性を見出していた人も、ナノテクなんて胡散臭い、と思っていたことです。自分の目の前にあることと、ないことを、同列に、平等に評価できる人はいないんだなと、つくづく思います。それは、皆さんにとってはチャンスです。
「他人のバイアスは、自身のチャンス」
だからです。
僕は、完全に偶然ですが、そういう、
「まさに今から伸びる分野」
を、いくつか渡り歩くことができたという点で、非常に幸運だったと思ってます。これ自体、
「雑食性の機械屋」
だから為せたこと、なのかもしれません。
井上教授は、京都大学にエネルギー科学研究科を作られた先生のお一人です。これまた僕は当初理解できませんでしたが、反抗するほどでもなかったので、そのまま研究室に在籍し、チタン合金の研究を地道に続け、そつなく卒業しました。
エネルギー科学研究科の授業は、どれもとんでもなくおもしろかった、ということだけお伝えしておきます。世の中、まだまだチャンスだらけだなと、思いましたし。
(就職は4回生の時に決まっていましたので、念願のオートバイ開発にそのまま進みました)
大学で授業するなら、そういう授業やりたいよね、と、僕はいつも思ってます。
その一部が、機械系での毎年の授業「ものつくり講義」であり、発明塾/投資部です。
機械系で経営について講義するなら、僕なら投資の話をすると思います。
(四季報読め、とか言うかもしれません)
投資部で討議している人は気づいていると思いますが、僕が持ち込む企業は
「医療・ヘルスケア」
「BtoBのサービス」
「IT、特にクラウド系」
「(広い意味で)人材・教育」
に限られています。仕事柄、お客さんの競合企業なども、最小限の情報(ニュースと短信/決算説明会資料)は見ているので、それ以外についても議論はしますが、僕が今見なければならないところは、上記の4分野かなと思ってます。
(あと、企業としてAMAZONがとても気になるので、Eコマースは調べたいと思っています)
今の事業にも関係あるし、個人的にも関心ある、そういう分野です。
その4つを軸に調べていくと、保険だとか食品だとか、ブロックチェーンだとかいろいろ出てきます。結局、何でもかんでも見る羽目になります。それは、できるだけ皆さんに任せます。
OBOGも、日々の仕事に追われ、目線も下がっているかもしれません。
「1日15分は、でかいことを考えろ」
そういわれたのも、もう15年ほど前です。
投資部で、様々な投資家の方や、スーパーアナリストの方から大いに刺激を受けてください。
機会は提供します。
活かすかどうかは、あなた次第です。
以上、雑記帳でした!
楠浦 拝
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