さて、今回は1名の塾生さんの発明提案書(作成中)を元に、アイデアの創り方を説明しました。主に「進歩性」に着目しました。
進歩性に関する説明は、これまで何度も説明していますが、山口大学の佐田先生の資料を元に(というか読んでもらい)行いました。
・山口大学佐田先生の資料
理解するのに法律の知識も技術の知識も必要ありませんので、よく読んで、自分なりに要旨をまとめて理解を深めてください。今後は、新メンバーもこれが理解できている前提で、発明塾は進みます。(わからない点は、調べるなり質問するなりしてください)
進歩性がわからないと、アイデアを思いついても、それが特許になるのか判断できませんし、特許になるところまでブラッシュアップすることもできませんので、ここは必須の通過点になります。
発明塾では、特許になる発明、というのを一つの大きなマイルストーンにしていますので、進歩性がわからなければ先に進めない、ということになります。(なぜ特許になる発明が重要なのか、は、すでに参考図書で挙げている、小川先生や妹尾先生の本に詳しいので委細割愛。読んでもわからない人は質問ください。)
もっとも、本当のトコロは、進歩性が理解できればいいアイデアがどんどん出せる、ということなのですが。。。
最後に、塾生の一人がまとめてくれたメモを添付します。もちろん、これは彼なりの理解なので、鵜呑みにしないように。これらのことが、どこにどう書いてあるのか、ホンマなのか、というところから入るといいでしょう。何度も言いますが(何度も言うのは嫌いなのですが)「自分でまとめて」ください。それが理解への近道です。
では。
>>>塾生さんのメモ
1.新規性がある(公知になっていない(ググって出たらアウト,著作物も含む)
2.進歩性がある
既存の人々では容易に到達できない理由があること
(=最も近い類似の特許との相違点があり,結果ブレイクスルーが存在すること
進歩性を出せる三つ
・目的(課題の新しさ
・構成(新結合
・効果(効果の顕著さ
権利の交渉においては発明を創出した履歴(研究ノートなど)が重要
教訓
特許は技術力だけではない
・目的の意外性(マーケットの創出
・効果の顕著性
ももちろん進歩性に含まれる
「構成の実現困難性」を克服するのが技術