「発明塾®」へようこそ!: 発明の本質は「複数」の先行技術と比較して把握する/「分析」視点で調査するのが「エッジ情報」探索~発明塾第500回/第501回/第502回(投資部第54回)

2019年8月25日日曜日

発明の本質は「複数」の先行技術と比較して把握する/「分析」視点で調査するのが「エッジ情報」探索~発明塾第500回/第501回/第502回(投資部第54回)

8月15日、22日、24日(投資部)の3回分まとめて、で失礼します。

過去ブログに、既に繰り返し書いてあるようなことは、今更書いても仕方がないので、あまり書いていないこと、最近取りあげていないこと、を報告兼ねて取り上げます。



● 発明の本質は「複数」の先行技術と比較して把握する

発明の本質の把握は、

「一番近い発明(先行技術)」

と比較して、把握する、と、以下講座で教えています。

(発明提案書のための発明の把握法)
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/hatsumei-haaku

開発の過程で生まれた成果を、特許化するための発明提案、であれば、上記の考え方で、あまり問題はありません。いわゆる、特許性のあるポイントの把握、がメインだからです。


脱線しますが、自身があげているよりもっと近いものが見つかる、ことが多いので、

「もっと近いものがないか」

と、もっと調査に力を入れるべき、という話しが出ることはあります。


しかし、発明を育てるために、自身の発明の本質を把握したい場合、必ず

「複数の先行技術」

と比較して、作業を進める必要があります。


例えば、ですが、以下のような表を作ります。
(特許業界の方は、見慣れた表だと思います)

発明塾での演習用に作成した、
簡略化した表です


ちなみに、これは、

「強い特許」

を作るために、発明をとらえ直す場合にも有効です。

(強い特許の作り方)
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/tsuyoitokkyo


また脱線しました。さて、

「近い」

と言っても、

「これは、分野(用途)が近いけど、構成要素が少し違う」
「これは、用途は全く異なるけど、構成要素がほぼ同じ」

など、いろいろな

「近さ」

があります。複数の、

「近い先行技術」

と、一つ一つ比較し、

「本当のところ、何が新しい着眼点なのか」

を明らかにして、育てていきます。


構成要素を比較する表については、以下講座で、かなり詳しく取り上げています。

(特許権侵害回避)



● 「分析」視点で調査するのが「エッジ情報」探索

投資部の方も、ほぼ同じ話題になりましたが、皆さんが

「エッジ情報検索が遅い」
「楠浦さんほど、イケてるエッジ情報がサクっと見つからない」

理由の一つに、実は

「検索スキルに頼って、検索しすぎている」

ことが挙げられる、ということが、わかってきています。


僕も元々、特許調査(探し物)は苦手です。

そもそも、僕が特許に詳しくなったきっかけは、以下記事にある、新規事業創出です

(特許情報を用いた技術マーケティング:2008年)
http://www.techno-producer.com/news/detail_2386.html


なので、分析は、比較的得意です。

そして弊社が、JSTや特許庁をはじめとする、多くの公的機関や企業などから、多数の特許調査・分析の仕事について委託を受けて、わかったことが、いくつかあります。

それが

「”分析的” に、特許調査を行うと、特許検索スキルが低い人でも、欲しい文献がそれなりに見つかる」

ということです。


「分析的」

とは

「特許分析の視点で、頭の中で情報を整理しながら」

と言い換えてもよいでしょう。

実際、僕は、そうしています。


「検索作業を進める」

工程を言語化すると

「絞り込む」
「(ある方向へ、意図を持って)広げる」

の繰り返しです。


少し脱線しますが、この

「意図を持って」

とは、

「仮説を持って」

と言い換えることもできます。ここを強化する考えに基づくのが

「仮説検索」

です。

また、絞り込みにも、当然、意図/仮説が必要です。


話題をもとに戻すと、上記2つの作業の

「方針」(ロジックとも呼ぶ)

を立てる際に、特許情報分析の視点を使うのです。

特許情報分析の視点については、詳しくは、以下講座で説明しています。

開発テーマ企画・立案における特許情報分析の活用
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/tokkyo_bunseki


noteで紹介している動画では

「投資」

を題材に、同じことを話しています。

「株式投資」

に興味ある方は、こちらの方がよいでしょう。

(知財情報活用投資セミナー:無料動画)
https://note.mu/kusuura/n/n6739d5443bd8



「キーワード一本やり」

の検索から抜け出したい方は、ぜひ、

「分析視点」

を身に着けて、検索に取り組んでください。

景色が、ガラッと変わります。



楠浦 拝


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