「発明塾™」へようこそ!: 答えは一つではない/アホになれるやつは強い/学び合いの大切さ~発明塾第434回/発明塾第435回(投資部第42回)他

2018年6月6日水曜日

答えは一つではない/アホになれるやつは強い/学び合いの大切さ~発明塾第434回/発明塾第435回(投資部第42回)他

2回分まとめてで、失礼します。

特許法30条改正があり、先週はその対応などを精査していました。
不明点を特許庁に問い合わせるなどする必要がありますし、教材改訂は、意外に時間がかかりますね。


さて、発明の部は、主に


「実現可能性」


の部分を中心に討議を行いました。皆さん忘れがちなようですが、発明の大半は


「証明」


に費やされます。証明の論点は、主に以下の二つです。


「ほかの人は、まだ誰も思いついていないけれど、私は思いついた」
「現在の技術を総動員すれば、実現(課題の解決)が可能である」


僕が


「発明は証明問題だ」


と考える背景には、高校時代の経験があるかもしれません。



以前も紹介しましたが、僕は高校時代、甲斐塾という学習塾にお世話になっていました。


「通っていた」とか、「学んでいた」とかではなく


「お世話になっていた」


という感じです。その後、1年の浪人生活を経て、大学でも4年間お世話になっていました。おかげで、多くの素晴らしい先輩・後輩・同級生・同僚・教え子さんに恵まれました。




「静かなる」というのがよいですね。




● 数学の面白さは「別解」にある~答えは一つではない、独創性が問われる

数学の話に戻りましょう。普通の塾が何をどう教えているか知らないのですが、僕が知る限り、数学を学ぶというのは


「まだ、解かれていない問題を解く」(これは、僕のような数学オンチにはハードルが高い)
「まだ、解かれていない方法で解く」(これは、僕でも可能だった)

ところに、一つの面白さがあるような気がしています。



甲斐塾では、誰かが一つの回答(正解の一つ)を示すことで終わりにせず、


「それ以外の解き方」(別解)


を、前に出て説明するように促されます。




僕は、数学の成績は最後まで変わり映えせず、完全に落ちこぼれていましたが、面白いか面白くないかと問われたら、今でも

「数学は面白い」


と答えます。好きか嫌いかと言われたら、好きな学問(教科)です。


「解の多様性を追求する」


ことの楽しさを、高校数学で教わったことは、大変貴重な体験だったと感じています。




また、

「誰か(先生)が、唯一の正解を示す」


ではなく、周り(生徒)から、


「これはどうだ」
「こういうのもありなんちゃう」

と、答えが続々出てくるのは、自分はあんまり貢献できなくても、非常にワクワクする、楽しい経験でした。
(発明塾も、同じような雰囲気になるよう、心がけています。)



僕は高校からでしたが、多くの友人は、中学1年生から通っており、大変うらやましかったです。60年の歴史は素晴らしいもので、卒業生が子供を通わせるという例があるそうです。



● 塾長の思い出~幸せとは「足るを知る」こと


僕のように、たった3年教わっただけでも、語りつくせない思い出がある、個性的な塾です。先日亡くなられましたが、創設者の甲斐さんの思い出を一つだけ紹介させてください。

僕の記憶では、僕が入塾した時は数学だけを教えておられましたが、飽き足らない方なのでしょう、気が付けば、国語(古文・漢文も)、社会(歴史・地理)、英語となんでも教材を作って教えておられました。

(教材を作っておられる後ろ姿が、塾のロビーから、常に見えていました)

僕は、大学在学中は英語講師を担当していました。大学生からすると、塾長は完全に雲の上の存在なので、雑談はするものの、教材について何か話をすることはなかったわけですが、一度だけ、英語の教材について、アドバイスを求められたことがあります。



中学生向け英語教材の草稿だと思われますが、手書きの原稿の中に


「Happiness is contentment」


という句が書かれていました。(記憶違いの可能性もありますが)


「知足」


を英語に訳すと、どうなるか、お前の意見はどうだ、たぶんそういう話でした。


僕の記憶に間違いがなければ、バートランド・ラッセルの話だったんじゃないかと思います。


その教材には、ただ英語を覚えるのではなく、英語を通じて何かを学んでほしい、という気持ちが溢れ出ていました。
(僕も、そういう教材をつくるようにしていました)


どう答えたかはっきり覚えてませんが、意味は通じるし、シンプルで力強くてよいけれど、英語らしいかどうか気になるから、


「足るを知ることが、幸せにつながる」


と捉え直して


「Contentment leads to happiness」
「Contentment is the key to happiness」

とかの方が、しっくりくる気がしますと、答えた気がします。いつものように


「そうか」(ダミ声)


という返事が返ってきたことは、覚えています。



今から考えると、たぶん試されてたんだろうなという感じです。


「おまえ、知足ってわかっとんのか」


ということだったのではないか、と。


が、当時は、甲斐さんに質問されたということで、素直に喜んでいた気がします。



「知足」


という言葉、数学の授業でも、よく出てきました。


どういう文脈か覚えてませんが、雑談になると、いろんな話が出てきて非常に楽しく、数学落ちこぼれの僕は、むしろ、それを聞きに行っていた感があります。


発明塾でも、弊社内の打ち合わせでも、僕は


「雑談」


を重視していますが、それは、甲斐塾の影響かもしれません。




● 講師の方々の思い出~「アホ」になれる奴は強い


TOPが個性的だと、やはり面白い方が集まるようで、高校3年間でお世話になった講師の方々にも、大きな影響を受けました。


いろいろ貴重な言葉をいただいたのですが、結構なインパクトがあった言葉の一つは


「アホになれる奴は強い」


です。これも、記憶が曖昧で、たぶん複数の方から同じことを言われた気がしますが、よく覚えているのは、化学を教えていただいた講師の方から、大学に入ってから、雑談の時にふと言われたことです。



「アホ」




「なれる」


人は、強いと思います。




投資部の話ができませんでしたが、続きはまた。




楠浦 拝