近況報告も兼ねて、以下トピックを簡単に。
1.自動車部品についての「技術動向分析」「投資分析」
持ち込みのトピックの幾つかが、「自動車部品」についてのものでした。
自動運転をはじめとして、非常に熱い分野です。
今回の幾つかの議論は、楠浦の中では、
✔ 自動車の「消耗品Biz」化について
✔ 自動運転に繋がる Brain-Machine Interface
の議論だと思っています。これまで何度も、Intellectual Ventures との「発明創出討議」でも
取り上げてきたものです。
特許情報をもとにした議論の本質は、
「少なくとも、5-10年先を見た議論にならざるをえない」
ことです。
「特許情報なんて、アテにならない」
という声も根強くありますが、僕は、
「その人の、識別眼次第」
と考えます。
「特許情報を、いかに分析するか」
今後のスクールでも、取りあげます。
(春休みにも、スクールを行う予定です)
過去の特許情報分析についての記事も参照。
特許情報分析を就活に活かしたい!人はこちらを参照。
(就活をきっかけに学ぶ、というのが多くの大学生にとって、現実的だと思います)
2.特に「投資分析」の基礎
世界Topクラスの企業が日本にひしめく業界ですので、日本語での情報分析から始めるには、適切な業界です。
もっとも、結果的には競合の海外企業(ドイツ/フランス/アメリカ)のIR資料を読み込む必要がありましたので、英語で大量のドキュメントを査読出来る能力(英語力とも違う)も、身につけていきましょう。
投資について今回学んだことのうち、もっとも重要なのは、
「割引現在価値(DCF)」(WiKiPedia)
という考え方です。
「右肩上がりなのでOKです」
という話ではなく、
「リスク・プレミアム乗っけた利率で割り引いてOKなの?」
に答えられないとダメです。
もっとも、前職の取締役で「DCF」の計算法を知っていたのは僕だけだった、という笑えない話(※)もありますので、皆さんが今知らなくても、恥ずかしいことではありません。
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「ラーニングアニマルを採用する」とのこと。
ラーニングアニマルとは、学習を続ける人、
大きな変化に立ち向かい楽しむ力を持っている人、
のことだそうです。
投資分析の方では、一部
「原則/基本を外した議論」
に、なりかけていました。まずは、
「基本/原理原則に忠実に」
を忘れないように。
応用は、基本がマスター(Mastery/熟達)できてから、で。
3.最近のトピック
個人的に、「スピントロニクス」に注目しています。
磁性体についての物性物理は、日本お得意の学問領域です。
現時点で、まだ日本がTopを走っていると思いますが、いくつか重要な発見が世界中で次々になされており、目が離せません。
「”スピン”という物理量が、他の物理量とどのような関係にあるか」
つまり、
「新たな物理量の”保存則”」
の解明が日々行われていると思うと、ワクワクしませんか?
個人的には、「量子力学」という不思議な学問を初めて知った、高校2年生のときの「ワクワク」に近いものを感じています。
Nature "Spintronics"
※ 注) 知っていればいいというわけではありませんが、言葉すら知らない取締役もいて、ほんとにびっくりしました。