前回の討議で僕は、その時点で入手できている様々な先行技術情報を基に、
「どのような観点からでも、一定のクオリティ―の発明を生み出せる」
ことを実際に示しました。
皆さんにはいつも、
「発明討議を振り返りましょうね」
と話していますが、こういわれると多くの人は当初、
「話の筋をなぞる」
ことを、
「振り返る」
ことだと、勘違いします。
鉄の意志と緻密な思考で
「シンガポール株式会社」を設立し、
現在の姿に導いた。
同じことは、マレーシアのマハティール、
台湾の李登輝にも言える。
ここで生じているのは、
「作業の目的化」
ですね。
重要なのは、
「何のために振り返るのか」
ということです。
「何が上手くいったのか」
「何が上手くいかなかったのか」
「他にどのような解き方があったのか」
「なぜこのような議論になっているのか」
を、一つ一つの議論に対して問いかけ、示唆(もしくは理論)を抽出し、次回の討議を
「より効率よく」「より良い結果が出るもの」
にするためです。
「たまたま、いい発明が出た」
というのは、発明塾的には、
「無価値」
です。
僕は毎週、
「その週の自分の仕事のログに目を通し」
「上手くいった施策、上手くいかなかった施策を洗い出し」
「その理由を、仮説的に複数導き出し(上位概念化)」
「ある程度合理的、もしくは、試す価値があると思われる仮説に基づいて、次週の打ち手を立てる」
という作業を、かれこれ15年ほど行っています。
日記は毎日(もしくは毎年)なので、結果を云々するには短すぎ(長すぎ=忘れる)ます。
毎週、が調度よいようです。
塾生さん、
「正しい方法で、毎週の討議を振り返り、そこから導き出された、よりよい進め方の仮説に基づき、事前作業を行って、本番に臨む」
ということを徹底しないと、
「議論が盛り上がった=正しい議論だった」
とか、
「議論が盛り上ったことに満足」
という所で、止まってしまいますよ。
では、次回に向けてしっかり準備を!