①特許分析と、それを踏まえた発明
出願動向と審査過程、一つ一つの公報の内容を分析すれば、一連の出願が目指す「技術思想」は、自然と明確になります。特許出願自体が「経営上の意思」を、反映しているからです(注)。
今回は、これまでの討議で抽出された「コアになる技術思想」をベースに、新たな発明の創出を行いました。
既に一度、発明活動/発明提案は行っているのですが、改めてその時の方針の正しさが確認できたとともに、いくつか新たな視点を付け加えることが出来ました。
発明は「時間勝負(思いついたら勝ち)」の面もありますので、分析にどこまで時間をかけるかは難しいのですが、その後「数十年」にわたる勝負を決する、と考えれば、重要なテーマについては、この程度のことはやっておくべきでしょう、というのが僕の結論です。大した手間ではありませんでしたからね。
②知財戦略の討議
詳細は、長くなりすぎるので割愛します。今回、かなり進みましたので、しっかり復習とこれまでの議論の整理/構造化を。
③進歩性に関するケーススタディと、その先の発明
こちらでも、進歩性の観点から、いくつか発明を行いました。すでに審査過程(拒絶理由、意見書、審決取り消し)の分析は終えていましたので、どこに進歩性があるのか明確ですから、発明の深堀りは容易ですよね。
すでに何度も議論していますが、特許情報分析と言っても、様々な視点があります。4月以降は、単に公報を読む、とか、読んだ結果を寄せ集める、とか、統計処理をする、といった「平凡な(誰でもやりそうな、という意味)」分析ではなく、審査過程に注目することで、基になる発明や「経営の意思」を明確にする分析を行いました。
発明塾生ならずとも、「社会に出たい」大学生であれば
この程度の情報調査力、リテラシーは身につけておきたい
企業情報分析、という観点で見れば、文系学生にも
必須の知識
今後も発明塾では「発明」を行うために必要な情報分析を、継続的にトレーニングし、また、実際に発明を創出していきます。
引き続き、よろしく。
※ 注)詳しくは、「キヤノン特許部隊」(丸島) 参照