「発明塾®」へようこそ!: 「道具」に溺れない~「実践」を通じ「道具を使う知」を得る(発明塾第551回/第552回/第553回/第554回)

2020年3月23日月曜日

「道具」に溺れない~「実践」を通じ「道具を使う知」を得る(発明塾第551回/第552回/第553回/第554回)

今回は、3月12日、15日、19日、22日開催分の報告です。
(22日のみ、出席しました)


OBメンバーのコメントに

「推敲」

とありましたので、関連するエピソードとともに、参考になる考え方を紹介しておきます。


● 討議の「振り返り」を徹底する

自身で、発明提案書を何度読み直しても、ブラッシュアップできる余地は知れています。

持ち込み、指摘を受けた点や、新たに得られた情報とアイデアを、追記していくことでのみ、発明と提案を

「育てて」

いくことができます。


これは、例えば僕の場合、(大学受験の)予備校時代に

「テストは、専用のノートに貼り付け、何をどう間違えたか、そして、何をどう考えると正しい答えにたどり着けるのか、自身で繰り返し考え、詳細に書き出す」

ことを推奨されていました。テストの場合、正しい答えはあるのですが、

「そこにたどり着く道筋」

は、必ずしも唯一ではありません。
(数学の証明問題でいう「別解」の存在)

そういうものを、振り返りの中で多面的に探究し、

「ロバストな方法」

を身につけていくことが、その予備校では推奨されていました。


「指摘を受けた点を直す」

だけでなく、

「そこでなされた会話」
「その指摘(アイデア)をくれた人の思考回路」
「それ以前の自身の思考回路」

を振り返り、推測し、書きとめ(書き出し)、確認し、再現し、身につけていくことが重要です。

「リフレクティング・プロセス」
精神科医療の現場で用いられている理論や手法は
創造性開発に非常に相性が良いと感じます。
理由はわかりません。



● 「技術」(テクニック/公式/手法/理論)を、「当てはめる」という考え方をやめる

発想法的なものを含む、発明塾の手法を

「表面的」

に理解(?)した人の多くは

「手法に溺れ」

失敗し、挫折していきます。


重要なのは、そのようなテクニック/公式/手法/理論、つまり、

「道具」



「当てはめて」

進めようとするのではなく、

「当てはめた結果どうだったか」

を観察し、フィードバックサイクルを回すことです。


それによって

「どう、用いればよいか」

という、

「道具を使う知」

が得られます。


その道具を

「上手く用いている人」



「思考回路をリバる」

のも、同じことです。


「ほかの人のアイデア(情報)」

自体より、その背後にある

「思考回路」

つまり

「道具を用いる知」

の方が、重要です。


プロになる、そして

「結果を出せる人になる」

とは、そういうことです。

「発想法に詳しい」
「特許に詳しい」
「発明塾の方法を知っている」

ということでは、ありません。



楠浦 拝




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