「発明塾®」へようこそ!: 「共有地の悲劇」を回避できる「普及のためのオープン・クローズ戦略」を考えて!~発明塾第569回(2021年1月7日開催分)

2021年1月9日土曜日

「共有地の悲劇」を回避できる「普及のためのオープン・クローズ戦略」を考えて!~発明塾第569回(2021年1月7日開催分)

 楠浦です。新年一回目は、自身の発明の特許出願に向けて

「自身で特許明細書と請求項を作成した」

OBOGさんの持ち込み討議を行いました。


僕としては、分割出願も視野に入れて

「どの観点で取ると、(実質上)より広い範囲の権利が取れるか」

を考えながら、話を聞いていました。


参考にしたのは、以下の2つの講座で取りあげている

「3Mの特許・特許網」

です。OBOGさんには、発明塾で過去に作成した

「3Mの特許網分析レポート」

を共有しました。

このレポートは、「企業内発明塾」でも活用しています。過去塾生さんに感謝します。






今回は、化学系の発明なので、つい

「成分・組成をどうするか」

という視点に偏りがちですが、皆さんご存知の通り

「すこし成分・組成をずらした(変えた)、新たな発明」

により回避されてしまう可能性あります。組成や成分のパラメータだけに頼らず

「利用時の形態」

を想定して、よい権利の取り方が無いか、という討議をしました。


今回は、

「熱帯雨林の保護」

が一つのテーマになっていますので、

「普及のための、オープン・クローズ戦略」

も重要です。


経済学で


と呼ばれる

「みんなのものは、誰のものとも思われず、結果として、放置されて荒廃してしまう」

現象があります。


良く挙げられる例として、

「共有地である牧草地に、牧場主が牛を放牧する場合、自身の利益を第一に考えると、できるだけ短期間に、共有地の牧草を自身が飼う牛に食わせたほうが良く、その結果として、共有地である牧草地は一瞬で荒れ地になる」

があります。


多くの、いわゆる

「環境問題」(廃棄物の不法投棄などを含む)

は、同類の問題だとされています。


今回、せっかくですから、熱帯雨林の破壊を食い止めるために

「技術と知財」

を駆使した提案、具体的には、上記のような

「人間心理」

を逆手に取った、オープン・クローズド戦略を踏まえた提案が、支援機関や各国政府にできるとよいですね。


世の中をより良いものにしていくために

「技術と知財」

ができることは、まだまだありますよ。


楠浦 拝


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