「発明塾®」へようこそ!: 21世紀の学習法と20世紀の学習法~発明塾第410回

2017年12月16日土曜日

21世紀の学習法と20世紀の学習法~発明塾第410回

年内あと少しですね。
締切もありますので、先を急ぎましょう。

今回は、持ち込まれた発明提案書をベースに討議を行いました。
繰り返しですが、

「相手の頭に、どのような順序で情報をインストールすると、短い時間で、正確にわかってもらえるか」

も、SRSolution Report:発明提案書)を書く上で、とても重要なポイントになります。

・構成
・表現

について、紹介済み参考図書を参照しつつ、仕上げてください。

さて今回のBlogでは、先日、小塚さんと話した内容を、皆さんとも共有しておきます。
発明塾では繰り返し言っていることですが、メンバーが入れ替わっていますので、再掲も兼ねて、書きます。


● 21世紀の学習法とは?~過去のインフラに縛られ「陳腐化」した手法は捨てる

これは、僕が発明塾で皆さんにいろいろなことを学んでもらう中で、気づいたことです。

ひとことで言うと、

20世紀の学習法=古典を学んでから、最先端の取り組みを学ぶ」
21世紀の学習法=最先端を知ってから、それを理解するために、古典を学ぶ」

になっていると感じています。

発明塾でも、かつては

「これぐらいは知っておかないと・・・」

という古典や定番の図書を数多く挙げていました。

多くは、僕や初期の塾生の経験にもとづいていました。特に僕の場合

「本以外に、知識を得る方法が無い時代」

に、学生時代の大半を過ごし、それで、そこそこ成果を出しています。結果として、そのせいで、手法として完全に陳腐化していることを、(偉そうに)教える羽目になっていました。

最近、再び反省しています。
(一方で、特許情報分析は、今まさに、学んでもらう意味がある手法だと感じています)

最近では、ブロックチェーン技術や医療用/移動用ロボットの最先端動向などを度々議論していますが、過去の手法にこだわり

「まず、定番の本を読んで、歴史や全体を俯瞰して・・・」

とやっていたら、いくら時間があっても足りなかっただろうなと思っています。

知識獲得スピード、というか、読書スピードにはそこそこ自信がある僕ですら、時代の流れが速すぎて、かつ、新たな分野が次々生まれ、実務で求められる知識が広範になり過ぎて、もはやついていける気が全くしません。

特許、論文、IR資料など、

「最先端情報」

が、無料、かつ、いつでもどこでも大量に手に入る時代ですので、そこから入った方が早いというのが、ここ5年ほどの取り組みを振り返って、改めて感じることです。

また、そもそも日本の高校のカリキュラムは意外によくできているので、発明塾で取り組んだ発明の大半は、高校の教科書を完全に理解していれば、答えが出せました。
(解くべき問題を設定する、つまり、最先端を知り「課題を先読みする」ことに、多くの時間を要していました。)

僕も、前職で細胞培養容器の開発に取り組んだ際、最初に読んだのは、高校の生物の教科書でした。その後、


しなければならない、最先端の先行研究の論文を読みながら、細胞生物学の専門書を読み漁りました。

「時代により、学び方は大きく変わる」

アタリマエのことですが、

「意識的に変えていく」

ことを、もっと心掛けたいと思っています。

特に1995年~2000年ぐらいを境に、インフラが劇的に変わっているので、僕が教わり、それで成功した(?)、いや、少なくとも慣れ親しんだ、過去の

「学習法」
「情報収集法」

などは、完全に陳腐化していて全く役に立たないと、若い人と毎日のように議論していると、痛感します。

よく言われる

「アンラーン」

を繰り返し

「若い人に学ぶ」

しかないなと、改めて感じています。

(画像をクリックすると Amazon.co.jp のサイトへ移動します)
Amazonのプログラムを利用して画像を引用することにしました。

今回も「現在、読んでいます」
いや、「ほとんど読めておらず、年末に読む」シリーズです。
左の本は、小塚さん推薦図書です。



● 学び方を自分たちで生み出してきた「発明塾」~時代を感じているからこそできること

「若い人に学ぶしかないんですよね」

とか

「時代がそうなってるんだから、それに合わせて新たな方法を編み出すしかないですよね」

という話をすると、

「柔軟ですね」

という感想をいただくことがあります。先日も、発明塾発展に貢献いただいたある方のイベントに参加して、私よりはるかに若い方々と、一緒に作業をし、議論をしていたら、同じような感想をいただきました。

発明塾の強みは、

「その時代のことを、一番、肌で感じている世代」

が、手法やインフラを作っていることだと考えています。

形にする部分、あるいは、それが理に適っているかどうか確認する過程では、僕のような老人も貢献していますが、それ以外では

「塾生に学ぶ」

ことが、僕の役割だと考えています。過去を知っているからか、

「世の中で今、正とされていることの、何が ”実は” “誤になりつつある” か」

は、僕のような老人の方が見えやすい部分もあると感じています。ですので、彼らに学びつつ

「気付きをフィードバックする」

ことにしています。
(変えていくのも、彼らの仕事です)

「僕はこうしていましたよ」

ということも、よく話しますが、それは

「では、その中で、今でも正である部分、今は誤である部分は何か」

考えてもらうための

「材料」

でしかありません。繰り返しですが、

「インフラ」

が完全に変わっているので、

「使えないアプリ」

も、大量に発生していると、僕は考えています。
(それが何か、僕にはすぐに判断できないので、若い人に学びます)


少し脱線しましたが、

・課題に取り組みながら(解決しながら)、学ぶ
・最先端情報から入る

皆さんも、肝に銘じて取り組んでください。


楠浦 拝




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