・「ものづくり解体新書」(日刊工業新聞)
実はこの本は、僕が甲斐塾講師時代に、後輩に「ものづくり」について教える(いや、共に学ぶ、かな)ために使っていた本です。バイト代でせっせと買い集めていました。
機械工学科といえども、すべての機械の中身や、その作り方(いわゆる「製造技術」)について教えてくれるわけではありませんので、非常に重宝しました。僕の「ものづくり」の原点かもしれません。身の回りのものが、どのようにして作られているか、イラストでわかりやすく解説されています。発明塾でシリーズで蔵書として持っています。
こういう蔵書も、運営費で賄って集めていきます。
・「これで使える機能性材料パーフェクトガイド」(講談社)
この本は、塾生さんが選んでくれたもの。僕も目を通しましたが、「ものづくり解体新書」を「材料(特に新材料)」面から見なおした本、と思えばよいでしょう。取り上げられている「もの」も、身の回りのものから、通信用のフィルターや圧電素子などの「部品系」まで幅広く、学生が「ものづくり」を学ぶには良い本だと思います。
・「クルマはかくして作られる」シリーズ(別冊CG)
自動車がどのようにして作られているのか、についての傑作。技術オタクの 福野礼二郎 氏 の鋭い取材により、クルマづくりの秘密がかなりの部分、明かされています。僕自身、エンジン設計を担当していたので、この本の指摘/取材の正確さには、正直驚きました。
・「設計の選択」「設計の科学」「設計の設計」グレック
絶版本ですが、設計に関する非常にわかりやすく、示唆に富んだ本です。内容的には、実際の設計シリーズを全部読めば、網羅されます。
・「実際の設計」シリーズ
ほとんどすべて読みましたし、持っています。畑村氏が提唱した「設計学」のエッセンスが集積した良書群です。設計者に限らず、全ての理系学生に読んで欲しい本です。企業の設計者(新人)にもオススメです。
・「失敗学」シリーズ
「失敗百選」「失敗学事件簿」など、事例集をオススメします。シリーズではない類似の本に「失敗のメカニズム」(芳賀)等もあります。
・「ライト、ついてますか?-問題発見の人間学」 ジェラルド・M.ワインバーグ
ワインバーグの本は、どれもお勧めですが(例えば「スーパーエンジニアへの道」「要求仕様の探検学」など)、発明という意味では、問題発見=前提を疑う/問題を定義する、事が重要なので、この本が参考になります。
・「ロゲルギスト」シリーズ
日常を物理する、というのは僕が大好きな観点です。
・「いかにして問題をとくか」 ポリヤ
説明不要の名著。
他にも多数ありますが、全て挙げるとキリがありませんので、この程度にしておきます。
入塾した人は、僕の本棚を見ることができますので、上記を読み終えたら、そこから探して買い求め、読めばよいでしょう。
そのためにも、発明や投資など「頭脳」で稼ぐための議論を行い、結果を出しましょう。